豊作を祈願して白装束姿の青年たちが田んぼの中を跳びはねる鹿児島県日置市日吉のお田植え祭「せっぺとべ」が2日、鬼丸神社と八幡神社であった。好天の下、円陣を組んで、泥まみれになって踊った。
400年以上前から伝わるせっぺとべは「精いっぱい跳べ」の意味。田んぼの土をこねて田植えをしやすくし、害虫を踏みつぶす所作を表している。
両神社で各地区の子どもたちが棒踊りや笹踊りなどを勇壮に奉納した後、青年たちは近くの神田にそれぞれ移動。泥の中で肩を組んで輪になり、「チョシ、チョシ」のかけ声に合わせて跳ね回った。
同市出身の友人に誘われ、初めて参加した東京都荒川区の大学2年生、河合美空さん(21)は「泥だらけになったのに、爽快感がある。とても楽しかった」と笑みを浮かべた。