地域情報誌「もおか新聞plus」創刊へ 復刊の要望受け、真岡新聞社の元従業員ら新会社設立

 3月29日号をもって休刊した「真岡新聞」を発行していた真岡新聞社の元従業員らが新会社を設立し、新たな無料の地域情報紙「もおか新聞plus」を創刊することが2日までに、新会社の関係者らへの取材で分かった。創刊号は21日発行を予定している。

 読者や広告主などから復刊を要望する声が多く寄せられたため、元従業員らが荒町に新会社「もおか新聞plus」を設立し、新たな地域情報紙を発行することにした。

 週1回、約3万2千部を発行し、栃木県真岡市内は全戸配達、宇都宮市清原地区、芳賀町、益子町、市貝町、茂木町、上三川町は施設に設置する。基本は8ページフルカラーのタブロイド判で、「地域と寄り添い共に成長する新聞へ~世代を超え、次の40年をめざして~」を掲げ、地域の小さな出来事から自治体の情報、イベントなどを読者に届ける。

 紙媒体に加え、ホームページや交流サイト(SNS)の活用にも力を入れ、子育て世代に向けた情報も発信し、幅広い世代に親しまれることを目指す。

 関係者の一人は「ありがたいことに復刊を望む声があり、それに応えたかった。地域の方と一緒に、さらに寄り添った新聞を作り上げていきたい」と話した。

 真岡新聞は1983年5月に創刊した。週1回、8~12ページのタブロイドで地域の話題や催し、求人広告などを掲載し、真岡市や芳賀郡を中心に無料配布で約6万部を発行していた。新型コロナウイルス禍後の広告収入減少により経営状況が悪化し、3月29日号を最後に休刊した。真岡新聞社は破産手続きを進めている。

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