火縄銃で祝祭盛り上げ 百万石まつり最終日 五箇山鉄砲隊が6年ぶり演武

ごう音とともに火縄銃を放つ五箇山塩硝鉄砲隊=金沢城公園新丸広場

  ●「塩硝の道」を発信 「盆正月」にぎわう

 第73回金沢百万石まつり(北國新聞社特別協力)は2日、最終日を迎え、市民や観光客が終日、祝祭ムードを堪能した。金沢城公園で行われた特別協賛行事「盆正月」(同)には、6年ぶりに南砺市の五箇山塩硝(えんしょう)鉄砲隊が出演し、戦国時代を思わせる火縄銃のごう音を城内にとどろかせた。

 鉄砲隊はほら貝と太鼓の音とともに新丸広場に登場し、陣羽織姿の男女8人が、堺鉄砲研究会主宰の澤田平さんの号令で火縄銃を放った。

 迫力ある発砲音と銃口から白煙が吹き出す様子に来場者はくぎ付けとなり、演武終了後は出演者の持つ銃に触れたり、記念撮影したりする人が目立った。大阪城鉄砲隊のメンバーも参加した。

 藩政期、五箇山は火薬の原料となる「塩硝」の生産地で、加賀藩は年貢として塩硝を金沢に運ばせていた。鉄砲隊は、五箇山から塩硝を運んだ当時の「塩硝の道」を発信するため2014年に結成され、17、18年の盆正月にも出演した。

 大瀬雅和隊長(74)は「久しぶりに金沢城で披露できて、感動している。見てくれた人が、少しでも五箇山や鉄砲隊に関心を持ってもらえたらうれしい」と話した。

 盆正月では、輪島のキリコの展示や和太鼓演奏、羽咋の獅子舞の舞台が繰り広げられ、体験コーナーなどもにぎわった。

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