厳木駅で厳木高生がイベント 「無人駅」ににぎわい 企画甲子園の提案を形に

イベント「無人駅の日」で、駄菓子釣りを楽しむ子どもたちと厳木高生=唐津市のJR厳木駅

 唐津市のJR厳木駅で2日、厳木高生と同校教育振興会によるイベント「無人駅の日」が開かれた。昨年から取り組む「厳木駅活用プロジェクト」で初めての催事で、駅前で物販をしたり、地域の子どもたちが駄菓子を買い求めたりした。

 同校は生徒の9割が駅を利用し、駅の環境をよくするためにプロジェクトを立ち上げた。地域や関係機関を巻き込み、少しずつ改善が図られている。昨年12月には県主催の「企画甲子園」で、「昭和にタイムスリップできる駅~厳木駅をレトロで温かみのある駅に~」を提案し、未来賞を受賞した。

 この受賞が励みになり、提案を形にしようと、6月2日を語呂合わせから「無人駅の日」として企画、準備を進めてきた。駅舎内のギャラリーに駄菓子屋が出店し、駅前にはマルシェもでき、高校生が呼び込みなどをしていた。企画甲子園でプレゼンテーションした生徒会長で3年の森脇大地さんは「人が多く、にぎわってうれしい。卒業しても訪れたくなるような駅になればいい」と目を細めた。

 教育振興会の松田弘衣会長(43)は「高校生が毎年何らかの形で駅に関わることが伝統になればいい。歴史ある駅舎を大切にする気持ちが育まれれば」と語った。(宮﨑勝)

厳木高の生徒と教育振興会で開催した厳木駅を活用したイベント「無人駅の日」
イベント「無人駅の日」で、駄菓子釣りを楽しむ子どもたちと厳木高生=唐津市のJR厳木駅

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