中国、ロボット犬に自動小銃を背負わせ発砲する軍事演習動画公開

Image:CCTV

中国中央電視台(CCTV)が、中国がカンボジアとともに15日間にわたり行った合同軍事演習に、自動小銃を搭載した四脚ロボットを投入したと報じた。

YouTubeに公開された映像は約2分間と短いが、そのなかではUnitree Go2を改造した殺人マシーンが飛び跳ねる映像に始まり、建物を想定したセットへの突入の演習で先陣を切って飛び込んでいく様子、さらには背中にGoPro風のカメラと自動小銃を装備して発砲する様子までが収録されている。

映像でこのロボット犬について話す中国軍兵士によると、このロボット犬は市街地作戦に配備され、人の代わりに偵察任務を担うことを想定しているという。このロボット犬の活動可能時間はおよそ2~4時間とのことだ。

公開された映像では、初の「ターミネーター」になるかもしれないこのロボット犬の他に、空中から発砲することができるドローンも紹介されている。

こうした映像を見る限り、中国は戦場に積極的にロボットを投入し多用していく方針を掲げているように見える。

完全に自律的に動作し、敵兵士を見つければ積極的に射撃していくロボット犬というビジョンが現実化するにはまだまだ時間がかかりそうだが、もし、殺人ロボット犬が実用化されれば、その次に出てくるのは人間が扱う武器を使いこなす、ヒト型の殺人ロボットかもしれない。

ちなみに。ロボット犬に銃を背負わせ発泡させるテストを行っているのは中国軍が初めてではない。先月には米国海兵隊が、Q-UGVと呼ばれる武装したロボット犬をテストしていることが報じられていた。また2017年にはロシアがヒト型ロボットに自動車を運転させたり、拳銃を撃たせたりする場面が報道されている。ただしこちらは、一部の動作には操縦者の動きを再現するジェスチャーコントロール方式を使っているとされており、どれが自律的でどれが操縦による動作だったかは映像からはよくわからない。

© 株式会社 音元出版