日本勢5人がトップ10入りの快挙! 一方で、笹生優花&渋野日向子だけ“アンダーパー・フィニッシュ”に米チクリ【全米女子オープン】

日本勢の快挙の裏で、最少スコアが小さくない話題となっている。

現地6月2日、女子ゴルフのメジャー第2戦「全米女子オープン」が最終日を迎え、首位と3打差の5位からスタートした笹生優花が5バーディー・1ボギーの「68」、通算4アンダーを記録して、2021年大会以来2度目の優勝を飾った。また、4位発進の渋野日向子は「72」で回り、通算1アンダーで単独2位フィニッシュ。日本勢が見事なワンツーを果たした。

笹生は2番でこの日最初のバーディーを奪うが、その後はパーが続く我慢のゴルフ。6番ではダブルボギーを叩いてしまうが、後半戦の12番、13番で連続バーディーを挙げる。上位のスコアが伸び悩むなか、堅実なゴルフで笹生が単独首位に浮上した。

22歳の勢いは止まらず、15、16番でも連続バーディーを沈めて、2度目のメジャー制覇を完全に視界に捉える。17番では再びボギーを叩いたものの、最終18番の第3打ではグリーン手前からきっちりピンに寄せてパー。小さくガッツポーズして、全ホールを締めくくった。
一方、2019年の全英女子オープン以来のメジャー2勝目を狙う渋野は序盤で苦しみスコアを落としたが、12番では下りのラインを完全に読み切るバーディーを決めて、力強くガッツポーズ。地元ギャラリーも沸くほどのパットで、満面のシブコ・スマイルが弾けた。

その後は最終18番まで6連続パーとスコアは伸ばせず。しかし、我慢のゴルフの結果、他の海外勢が崩れて単独2位に浮上。先組でプレーしていた笹生がホールアウトすると、渋野は後方のフェアウェー付近で拍手を送り、優勝を称えた。

終わってみれば、日本女子がワンツーフィニッシュ。さらに、トップ10には日本勢が5人も入る健闘。この結果に、米スポーツライターのエリック・エプラー氏は「アンダーでフィニッシュしたゴルファーは、わずか2人だけ…ユカ・サソ(ー4)とヒナコ・シブノ(ー1)だけだ」と指摘し、難コースで生まれた記録に注目した。

他にも、英衛星放送局『Sky Sports』は今大会の結果速報を伝えたうえで、「アンダーパーを記録したのは、サソとシブノの2人だけで、全米女子オープンの過去10年で最も少なかった」と補足。こちらも、コース攻略法が優勝争いのカギを握っていたと言及していた。

構成●THE DIGEST編集部

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