三井物産など/音楽分野web3活用のロイヤリティプログラムで協業

Animoca Brands Japanとエーライツ、日本コロムビア、三井物産は6月4日、次世代の分散型インターネットweb3を用いた新たなロイヤリティプログラムの創出に向けたPoC(概念実証)を開始する。

実証実験は、ダンスボーカルグループIVVY(アイビー)が同日、開催するライブイベントにあわせて実施する。

<4社で協業>

アーティストの成長にファンは欠かせない存在である一方、現在の推し活はファンのボランタリーな行動によって成り立っており、一方通行でファンに対して還元(報酬)の少ない応援の形になっている。このような中で、Animoca Brands Japanとエーライツ、日本コロムビアム、三井物産は、ファンの価値ある推し活行動データの可視化やweb3の活用を通じて、推し度合いが高く、活動量も多く応援してくれるファンに対して、適切に還元できる新たなロイヤリティプログラムを創出すべく2024年1月から検討を重ねていた。

構想中の新たなロイヤリティプログラムでは、興業主やアーティストの所属事務所に対しては、これまで収集することができなかったファンの行動データが可視化でき、ファンの活動量に応じたコンテンツの提供、NFTなどデジタルアイテムの販売などによる収益源の多様化を実現し、アーティストを応援するファンには推し度合いに応じた新たなリワードや体験を提供することを目指す。今回の概念実証は、実用化に向けた第一歩として、web3を活用したロイヤリティプログラムが実装可能であるかを検証する。

また、概念実証では、「推し活の行動データ収集システムの構築・実装」「推し活の活動度合い評価する適切な指標・タスクの設計」「ファンの推し活に対する、アーティストからのリワード設計」「収集したデータ管理・マーケティング活用手法の検討」を行う。

具体的には、ファンが行っているSNSでの発信やストリーミングなどの非課金行動とグッズ購入などの課金行動の可視化に加え、ファンクラブの在籍期間などの外部データとの連携し、それらの行動をデジタル上で証明するために譲渡不可のNFTである「SBT(ソウルバンドトークン)」を付与する。そして収集したデータや推し活度合いに合わせ、ファンへ限定体験や限定コンテンツを提供する予定だ。

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