事件に関与した「永沢水道工業」を指名停止へ 一関市発注水道工事巡る贈収賄事件で佐藤市長 水道工事などを担当していた職員にも聞き取り調査を行う 岩手

岩手県一関市が発注した水道工事の入札を巡る贈収賄事件で、佐藤善仁市長は3日、事件に関与した市内の水道工事会社を指名停止する方向で調整していることを明らかにしました。

この事件は、元一関市建設部副参事の那須野長己容疑者(59)が2019年5月から2022年3月までの間、市が発注した5件の水道工事の入札情報を業者に漏らし、その見返りとして飲食の接待など二十数万円相当の賄賂を受け取った加重収賄や官製談合防止法違反などの疑いで5月28日逮捕されたものです。また、贈賄などの疑いで市内の水道工事会社「永沢水道工業」の元役員・千葉敏郎容疑者(68)も逮捕されました。

佐藤市長は3日の定例会見で、「永沢水道工業」の対応について、指名停止にする方向とし、期間については検討中としました。また、5件の水道工事で、落札した3件のうち2件の落札率が99パーセントを超えていることについて、佐藤市長は「入札に関して、予定価格や最低制限価格をはじき出すシステムの精度が高まっている。今回の事件以外の市発注工事でも(落札率が)99パーセントを超えることは何件かあった」との認識を示しました。

市は今後、2019年度までさかのぼって水道工事事業を担当していた職員をはじめ、道路や建設工事などの担当者にも聞き取りを行うとしています。

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