教員採用試験の出願倍率、昨年度を下回る 小学校は1.2倍、鹿児島県教委「継続出願者が採用された可能性」

 鹿児島県教育委員会は3日、2025年度の公立学校教員等採用選考試験の出願者数が、昨年度より176人少ない1192人だったと発表した。採用予定者は570人程度で、倍率は2.1倍。昨年度の出願倍率2.3倍を下回った。今回から新設された、小学校教員志望の大学3年生以上の学生が1次試験を1年早く受験できる「教職教養チャレンジ試験」は、112人が受験する。

 県教委教職員課によると、小学校は採用予定265人程度に対し、出願は前年比67人減の308人で1.2倍となった。中学校は150人程度に対し18人減の318人で2.1倍。高校は45人程度に対し13人減の305人の6.8倍だった。特別支援学校は52人程度に対し32人減の80人で1.5倍。

 小学校の出願者が減った要因について、中島靖治教職員課長は「近年の採用増加で、継続して出願していた志望者が採用された可能性がある」と分析した。

 チャレンジ試験は25年度採用とは別枠で実施され、合格すれば26年度採用試験の一部が免除される。「多くの学生に興味を持ってもらえたのでは」と話した。

 1次試験は6月16日。本年度は受験者確保に向け、試験日程や合格発表を約3週間前倒ししたほか、受験年齢の上限を54歳から59歳に変更した。

© 株式会社南日本新聞社