原油先物は続落、年内の供給拡大懸念で

[4日 ロイター] - アジア時間の原油先物は前日に続き軟調。年内に供給が拡大するという懸念が重しになっている。

北海ブレント先物は0.20ドル(0.3%)安の1バレル=78.16ドル。前日に3%超下落し、清算値で2月7日以降初めて80ドルを割り込んだ。

米WTI原油先物は0.17ドル(0.2%)安の74.05ドル。前日に3.6%下落し、約4カ月ぶりの安値を付けていた。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は2日の閣僚級会合で、協調減産を2025年末まで延長することで合意。一方、自主減産は今年9月末まで延長するが、10月から来年9月にかけて段階的に縮小する。

マッコーリーのエネルギーストラテジスト、ウォルト・チャンセラー氏は、自主減産が第3四半期まで延長されることで夏の原油需給が一段と逼迫する一方、10月から供給がいくらか回復する可能性はOPECプラスによる極端な市場支援が永遠に続くわけではないことをより強く示唆していると述べた。

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