契約延長は「きっと何とかなる」と自信を示すジャガーズQBローレンス

ジャクソンビル・ジャガーズのトレバー・ローレンス【AP Photo/Peter Joneleit】

ジャクソンビル・ジャガーズのクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスは、今オフシーズンに長期の延長契約を結ぶことができるようになっているものの、まだ新しい契約は成立していない。

しかし、現時点では、ローレンスはまだ何も正式に決まっていないことについて、慌ててはいない。ローレンスは現地3日(月)に、いずれ何かが決まると信じていると明かしている。

ローレンスはOTA(チーム合同練習)の場で記者団に対して「もちろん、何が起こっているかは把握しているけれど、ここで自分の仕事に集中するようにしている。それはきっと何とかなると信じているし、心配する必要はないと思っている」と語った。

ローレンスが交渉から目を背けて、ただ成功を祈っている、というわけではない。ローレンスは交渉の進捗状況は把握しているが、細かなことは交渉チームに任せているようで、次のように説明している。

「そのためにお金を払って人を雇っている。それは俺の仕事じゃない。もちろん、何が起こっているかは知っているし、その状況も把握している。それは確かに重要なことだと思うけれど、今はチームの勝利に貢献するために、最高の選手になろうと努力することに自分のすべての集中力とエネルギーを注いでいる」

ローレンスは2022年にキャリア最高のシーズンを送ってブレイクを果たしたものの、昨シーズンはやや後退した。パス成功率とタッチダウン率は下がり、喫したサックとインターセプトの数が増加。キャリア開始から49試合連続で先発出場していたローレンスだったが、昨シーズンは初めて試合を欠場している。

それでも、ジャガーズは依然としてローレンスを強く支持する姿勢を見せており、このオフシーズンはオフェンスの補強に力を入れている。先週、ジャガーズのヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンはローレンスの契約について「うまくまとまることを願っているし、そうなるだろう」と述べた。

では、何がネックになっているのだろうか?

春の終わりから夏にかけての時期は、典型的な契約再交渉のタイミングだ。今のところ、クオーターバックが大型の延長契約を結んだ事例は、ジャレッド・ゴフがデトロイト・ライオンズと4年2億1,200万ドル(約331億5,118万円)でサインしたのみとなっているが、ベイカー・メイフィールドもフリーエージェント(FA)になる直前に、タンパベイ・バッカニアーズと延長契約を結んでいる。

トゥア・タゴヴァイロア(マイアミ・ドルフィンズ)、ダック・プレスコット(ダラス・カウボーイズ)、ジョーダン・ラブ(グリーンベイ・パッカーズ)といったNFL界隈の大物クオーターバックも現在、それぞれの契約更新を待っている。昨年は、ジェイレン・ハーツ(フィラデルフィア・イーグルス)、ラマー・ジャクソン(ボルティモア・レイブンズ)、ジャスティン・ハーバート(ロサンゼルス・チャージャーズ)、ジョー・バロウ(シンシナティ・ベンガルズ)が年平均5,100万ドル(約79億7,367万円)以上となる延長契約を結んでおり、なかでもバロウが受け取る年平均5,500万ドル(約85億9,905万円)はリーグ全体で最高額となった。

ゴフが年平均5,300万ドル(約82億8,668万円)の契約を結んでいることを踏まえると、若手の大物クオーターバックたちは皆、その金額を上回る契約を求めているかもしれない。しかし、それを実現できるかどうかはまったく別の問題だ。

ローレンスは7月から始まるジャガーズのトレーニングキャンプに参加する前に、新しい契約がまとまっているのが理想的だとしつつも、それが保証されるわけではないことも理解しており、こうコメントした。

「契約のことを気にせずにトレーニングキャンプに入ることができたら、気持ち的にも楽だから、それが理想だと思う。いずれにしても、前にも言ったように、俺が取り組む仕事は変わらない。常にすべての状況をコントロールすることはできないけれど、どのみち、取り組む仕事は同じだ。もちろん、できるだけ早く契約をまとめて前に進むことが理想だけどね」

【KO】

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