震災と原発事故で休止の保護司会、双葉郡で再開 犯罪の再犯防止へ決意

明るい社会をつくる決意を新たにする保護司ら

 福島県双葉地区保護司会は今年度、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により休止していた会の運営業務を再開した。事務局を双葉郡内に置き、本来の形での活動形態となる。5月29日、大熊町役場本庁舎で総会を開き、犯罪の再犯防止や未然防止を図り、明るい社会をつくっていく決意を新たにした。

 双葉郡内の保護司は原発事故による避難などで発生当時の35人から17人に減少した。会の運営業務が難しくなり、福島保護観察所に委託していた。各町村で避難指示が徐々に解除され、保護司や住民の帰還が少しずつ進んだため、運営業務を再び担うことにした。

 保護司ら約20人が出席した。橋本盛一会長(楢葉町)が「まだまだ保護司会の課題は多いのが現状。一つ一つできることを進め、元の会に戻していきたい」とあいさつした。吉田淳大熊町長、佐久間正和双葉署長らが祝辞を述べた。

 社会を明るくする運動の啓発活動などを盛り込んだ今年度の事業計画を決めた。

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