米軍に調査の働きかけを 東広島市の市長らが防衛省に要望 飲用井戸から指針値の300倍など有機フッ素化合物(PFAS)検出問題で 広島

広島県東広島市にあるアメリカ軍川上弾薬庫周辺の地下水から人の健康に影響を及ぼす可能性が指摘されている有機フッ素化合物が、高い濃度で検出された問題で、市長らが、弾薬庫内をアメリカ軍に調査してもらうよう防衛省に要望しました。

東広島市の調査では、瀬野川水系で国の暫定指針値を超すPFOSとPFOAが複数の地点で検出されていて、住民の飲料用の井戸から最大で暫定指針値の300倍の数値が確認された例もあります。

4日は、高垣市長と湯崎知事が防衛省の鬼木副大臣と面会。周辺の事業所は聞き取り調査の結果、発生源ではないことが確認できたものの、「川上弾薬庫は使用実態が明らかになっておらず、対応に苦慮している」などと訴えました。その上で、アメリカ軍による水質土壌調査の実施と公表、原因が弾薬庫内にあると考えられる場合には対応方針の公表などを働きかけるよう鬼木副大臣に要望しました。

東広島市 高垣広徳 市長
「鬼木副大臣の方から重く受け止めていると、そういう言葉と、あらゆる機会を通じて米軍に我々の思いを伝えていくというような発言をいただきましたので、これから一定の進展が見込まれるのではないかなと思いました」

高垣市長は「汚染源が特定されないと、住民は不安を抱えながらの日常生活になってしまう」と訴えています。

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