裁判官は断じた。「人命軽視し無責任。厳しい非難が妥当」 県職員を飲酒ひき逃げで死亡させた21歳会社員男に懲役4年6月 鹿児島地裁鹿屋支部判決

 鹿児島県鹿屋市寿5丁目の市道で3月、飲酒運転し男性をはね、逃げて死亡させたとして自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)の罪に問われた同市吾平町上名、会社員の被告男(21)の判決公判が4日、鹿児島地裁鹿屋支部であった。西功裁判官は懲役4年6月を言い渡した。

 西裁判官は判決理由で「飲酒直後に運転し、事故時に体にアルコールが残っていただけでも危険性が高い。救護義務を果たさなかったことも人命を軽視しており無責任」などと指摘。「刑事責任は重く、厳しい非難が妥当」と述べた。

 判決などによると、3月22日午前2時半ごろ、鹿屋市の市道で、基準値を超える酒気を帯びて乗用車を運転。足元に落としたたばこの箱に脇見し、前方を横断していた鹿児島県職員の男性(57)=同市札元1丁目=をはねて外傷性くも膜下出血を負わせ、救護措置をせず逃亡し死亡させた。

〈関連〉現場周辺を調べる捜査員ら=3月22日午前6時10分ごろ、鹿屋市寿5丁目

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