【カンボジア】薬物押収量、クリスタルメスが増加[社会]

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は先ごろ発表した報告書で、カンボジアでは覚醒剤の一種である結晶メタンフェタミン(クリスタルメス)の押収量が、2018年から増加を続けていると明らかにした。

報告書によると、カンボジアで23年に押収されたクリスタルメスは前年比33.4%増の1,436.8キログラムだった。押収量は、20年が863.5キロと前年の2.2倍超に増加。21年は948キロ、22年は1076.8キロと推移した。

メタンフェタミンの錠剤の押収量は、23年が5万9,222錠。前年の30万8,222錠から80.8%減少した。直近の押収量は19年が48万3,444錠と最も多く、その後は20年が4万3,222錠、21年が6万3,130錠と変動している。

その他の合成麻薬の23年の押収量は、エクスタシーが前年比63.3%増の108万867錠で過去最大。ヘロインは2.4倍の166.6キロだった。ケタミンは1,040.3キロと、22年の1万3,504.5キロから92.3%減少した。同年にケタミンの製造拠点を複数摘発したことが、大幅減につながったとみられる。

コカインの押収量は17.4倍の8.7キロだった。

23年に薬物治療センターに入所した人は5,647人。このうち98%に相当する5,528人はクリスタルメスの乱用者だった。

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