「周りの知事が困ることは百も承知で東京都はやっちゃう」島根県・丸山知事が都の高校授業料無償化に苦言「隣人としては付き合うのが大変、お金があるから無敵」

島根県の丸山達也知事は4日の定例会見で、来月7日投開票の東京都知事選をめぐり、都の高校授業料無償化に触れ、都内の学校に通う近隣県在住者が対象にならず格差が生じていることについて、「周りの知事が困るということは百も承知で東京都はやっちゃうわけなんで。なかなかやっぱり隣人としては、付き合うのが大変」などと苦言を呈しました。

島根県の丸山達也知事は4日の定例会見で、来月7日投開票の東京都知事選に触れ、東京一極集中の是正を掲げる候補者について「東京都政としてそれを打ち出して行くっていうのは、なかなか現実問題、自分たちの勢いを削ぐみたいなことという風に一般的には取られるので、東京都の中だけで議論して行ってそういうことになるかは、なかなか難しい感じがするので、大きな難しい争点になりにくいんじゃないか」との見方を示しました。

知事は、都心の超過密で恵まれた人でないと住宅も持てない状況について「過密解消して行くんだ、生活環境良くして行くっていう訴えはあり得ると思いますけども、(都知事選の)争点、公約としては難しいものがあるんじゃないか。大都市部の過密を緩和し地方の過疎を緩和する一挙両得の政策として、政府として取り組む、国の政策として取り組むっていうことが政策論としてはしっくりくる」と国策として取り組むべきものと指摘。都民に理解されることは相当難しいテーマではないかとの見方を示しました。

また高校授業料無償化で、都内の学校に通う近隣県在住者が対象にならず、関東地方の知事らが国による格差是正を求めたことについて、「住んでいる所のお金のあるなしで、授業料負担が違うという差が生じるということを回避して欲しいという気持ちはもっともだと思います」と賛同しました。

島根県 丸山達也 知事
「そんなことで周りの知事が困るということは百も承知で東京都はやっちゃうわけなんで。なかなかやっぱり隣人としては、付き合うのが大変な人だなと。そんなの困るの分かってるから。でもそんな迷惑顧みずやっちゃうわけだから」
「隣が鳥取県で良かったなと。東京都の隣は隣で大変だなと。全くそんな気遣いしてくれませんからね。お金があるから無敵ですよね」

改めて東京一極集中と独り勝ちぶりを疑問視したうえで、次のように述べました。

島根県 丸山達也 知事
「重要な税源の偏在があることで生じている問題なので、それをどういう風に是正したり修正して行くかということが、もう1つの解決の方法だと思いますけどね。ただそういう所っていうのが先ほど申し上げた東京都政の在り方として東京都の側から出て来る話じゃないと思うので。都知事選挙の中でそういうことが争点になるってことはないんじゃないか」

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