閉校校舎を複合施設に改修 奥州・旧伊手小、26年開始予定

旧伊手小を前に「さまざまな活用が期待できる」と語る境田洋春事務局長

 奥州市江刺の伊手地区で、昨年3月に閉校した旧伊手小を拠点とする住民主体の地域づくりが動き出している。市と連携して校舎を複合施設に改修し、1階には地区センターの移転を計画。2階はグリーンツーリズムを想定した宿泊室やブックカフェ、農作物加工場など、住民の意見を踏まえた活用を描く。構想の具体化を経て2025年度に大規模改修を行い、26年4月の利用開始を目指す。

 旧伊手小の利活用は、伊手振興会(佐藤修孝会長)が策定した地区コミュニティー計画の特別プロジェクトの一つで、活用に向けた調査や住民アンケートを実施。同振興会などでつくる伊手農村農業活性化協議会が、昨年秋に基本構想を市に提出した。

 これを受け市が今年3月末、同地区を「小さな拠点づくりプロジェクト」のモデル地区に指定。24年度は一般会計当初予算に事業費642万円を計上し、設計を進める。

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