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肝付町議会から3月、辞職勧告決議を受けた前田美春議員(64)が、名誉を毀損(きそん)されたなどとして、町を相手に490万円の国家賠償請求訴訟を鹿児島地裁に起こしたことが4日、分かった。町は「対応を協議中」とした。
訴状では、決議は名誉毀損に加え、被選挙権に悪影響を及ぼし続けるとして損害賠償と新聞への謝罪広告の掲載などを求めている。
決議理由などによると、2023年11月にあった「議員と語る会」で町民女性が前田議員の資質を問う発言をした。その後前田議員が「弁護士に相談している」と発言。議会は女性に精神的な動揺を与えた疑いがあるなどとして政治倫理審査会を設置した。前田議員が求めた代理人弁護士の同席を巡り条件が合わず出席は実現しなかった。24年3月の定例会で11人中6人が賛成し決議は可決された。
前田議員の代理人弁護士は南日本新聞の取材に「『弁護士に相談している』という発言は問題にならないと認識している。議会が辞職勧告決議をしたのは違法だ」と述べた。