「危ない場面がありましたけど」 高橋藍が合流1セット目に実感、世界の強豪になった「今の日本の強み」

バレーボールの男子ネーションズリーグ、イラン戦に出場した高橋藍【写真:VNL提供】

買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会

バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会(西日本総合展示場)は4日、男子の予選ラウンド第2週が開幕。世界ランキング4位の日本代表は同16位イランに3-0(25-23、25-22、25-17)で白星発進した。福岡大会から合流した高橋藍は、チーム最多タイとなる14得点。終盤に追い上げを食らった第1セットに実感したという「今の日本の強み」を明かした。

嫌な流れを断ち切った。第1セットは日本が優位に進めながら、終盤イランに4連続得点を許す展開。23-22と1点差に迫られたが、ここで高橋が冷静に得点。レフトからの強烈なスパイクでブロックアウトを決め、雄たけびを上げた。最後も24-23からサーブレシーブできれいに関田へ繋ぎ、相手のレシーブが直接返ってきたところを押し込んでセット先取とした。

石川、西田有志と並ぶチーム最多の14得点。合流初戦から存在感を発揮した。「余裕をもってプレーできた。ただ強く打つだけじゃなくて、相手と駆け引きもしながらスパイクを打てたんじゃないかなと思う」。ミックスゾーンでは爽やかに応じた。

世界最高峰と言われるイタリア1部リーグで3季プレー。フィリップ・ブラン監督も「世界で何本かの指に入るアウトサイドヒッター」と、石川とともに信頼を寄せる。チームの顔の1人になった22歳は、第1セットに「今の日本の強み」を感じたと明かす。

「1点を取る力はかなり強くなったと思う。追いつかれて危ない場面がありましたけど、あの場面でもしっかり勝ち切ることができる。ここぞというときにチーム全員が取る力はついたと思います」

パリ五輪では1972年ミュンヘン大会以来、52年ぶりのメダル獲得を狙う。世界ランク4位で、強豪に肩を並べる日本代表とともに、自分自身にも成長を感じている。第2セットも19-18から相手を突き放すスパイクを決めるなど終盤に得点。「そういうところで得点の力がついてきた」と頷いた。

大観衆の前で行われるパリ五輪前の前哨戦。「日本開催は嬉しいこと。日本の皆さんの前でプレーできるのは当たり前じゃない」と喜ぶ。福岡大会では5日以降にドイツ、ポーランド、スロベニアと対戦。「凄くいい機会なので、皆さんの期待に応えるのもそうですし、強くなった日本代表を見せたいなと思う」と力強かった。

THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi

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