「ボコボコにされた」今永昇太がメジャー30球団“最弱”ホワイトソックスに5回途中5失点の炎上…米記者は賛否両論「モレルのエラーがきっかけ」

メジャー”最弱”球団に、まさかの被弾だ。

現地6月4日、シカゴ・カブスの今永昇太がシカゴ・ホワイトソックス戦に先発登板。3回まで2安打5奪三振という圧巻のピッチングを続けていたが、4回に一挙5失点を喫する、まさかの炎上に本拠地ファンも騒然。2戦連続の大量失点に、ため息が漏れた。

前回登板は5回途中7失点でメジャー初黒星を喫し、KOされた今永。この日の相手はア・リーグ中地区最下位(15勝45敗)に低迷するホワイトソックスで、是が非でも勝利が期待されていた。

立ち上がりは2番のアンドルー・ボーンに中安打を打たれた以外は、すべて空振り三振を奪う文句ないスタート。2、3回も2つの三振を奪い、3人で片づけるなど無失点に抑えていた。

しかし、4回に連打で無死一、二塁と初めて得点圏にランナーを背負うと、4番ポール・デジョングを三ゴロに打ち取ったかと思われたが、高いバウンドをクリストファー・モレルが捕球できず後逸。味方の痛恨エラーにより、不運な形で1点を失った。

なおも1死二、三塁とピンチは続き、コリー・リーには2点適時二塁打、さらにレニン・ソサにスプリットを捉えられ、左翼スタンドに運ばれる2ラン本塁打を浴び計5失点。乱れたリズムを立て直せず、ホワイトソックス打線につかまった。

今永は5回もマウンドに上がったが、先頭打者に二塁打を浴びる。次打者を中飛に抑えて1アウトを奪ったところで、降雨のため試合は中断。約40分後に再開されたが、今永はマウンドには戻らずそのまま降板。4回1/3を投げて7安打6奪三振5失点(自責1)で、防御率は1.88となった。
味方の失策が絡む不運もあったが、日本人左腕の2戦連続炎上に米記者も厳しい見解だ。MLBアナリストのスティーブ・ブキャナンは自身のX(旧ツイッター)に「イマナガをボコボコにするホワイトソックス」と綴り、今永が一発を浴びた場面を共有。「このスポーツは、ときどき意味不明な出来事が起こる」と付け足し、最弱球団の打線爆発に驚きを隠せなかった。

一方、カブス番記者のトニー・アンドラーキ氏は「4回にモレルのエラーが、イマナガからホワイトソックス5得点のきっかけを作った」と、モレルの拙守を容赦なく批判。今永に同情を寄せながら、昨シーズンに続き今季も守備でのミスが目立ち、苦戦を強いられているカブスの実状を嘆いていた。

8戦7失点から一転、直近2戦で12失点となっている今永。シーズン序盤での踏ん張りどころになりそうだ。

なお、試合はカブスが1点ビハインドで迎えた8回、1死一、二塁の好機で5番イアン・ハップが値千金の2点適時二塁打を放ち、土壇場で逆転勝ち。鈴木誠也は「2番・指名打者」で先発出場したが、4打数ノーヒットに終わった。

構成●THE DIGEST編集部

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