町カフェで初の個展 地域の人が輝く場を 横浜市港北区

壁に絵地図を描いた松井さん

町カフェ城郷ノスタルジア(鳥山町)で5月27日〜6月2日、個展が初開催された。

町カフェは「地域に愛着を持ち、ふるさとだと感じる町に」という思いで、(一社)居場所づくり濱なかま(岩田聡子代表)が運営している。講座やイベントなども実施しており、地域の人の居場所になっている。

ギャラリーの整備は、故人の作品を地域の人たちに見てもらうことで、遺族の心が癒された場面に出会ったことがきっかけ。作品づくりに励んでいたが「自分が亡くなったら、作品整理をする家族に迷惑がかかるのでは」などという声を聞いた時に、「町カフェのギャラリーが地域の人の輝ける場所になる」と考えて始まった。

1回目の展示となったのは、町カフェのシンボルになっている1階の絵地図を描いた松井奈穂さんの作品展。A4サイズの絵地図の複製画や、アクリル絵の具や土などを使用した作品約30点が展示された。

町カフェで初めて絵地図を制作した松井さんは、「歴史的な建物も現代的な建物もある。実際に歩いて町を見て、雲で時間の流れを表した」と制作の裏話を語った。

岩田さんは「自分や家族の作品づくりの区切りとして使ってもらえれば。また、地域の人たちにアートに触れて豊かな時間を過ごしてほしい」と願いを込めた。

展示を楽しむ来店者たち

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