大谷翔平 剛腕右腕からの15号は得意の6月初アーチ 量産の「SHO―MONTH」スタート

15号2ランを放った大谷翔平(ロイター=USA TODAY Sports)

ドジャースの大谷翔平投手(29)は5日(日本時間6日)に敵地ピッツバーグでのパイレーツ戦に「2番・DH」で先発出場し、3回に5試合ぶりの一発となる15号2ランを放った。全米の野球ファンが注目した2023年ドラフト全体1位のポール・スキーンズ投手(22)との初対決で中堅バックスクリーンへ放り込んだ。これで日本選手最多を更新する27球場目の一発。得意の6月、4試合目で初アーチ。ここから量産する「SHO―MONTH」のスタートだ。

7点リードで沸く敵地ファンを沈黙させたのは3回二死一塁だった。マウンドはスキーンズ。フルカウントからの6球目真ん中高め、100・1マイル(約161・1キロ)のフォーシームにバットを振り抜いた。角度32度、打球速度105・6マイル(約169・9キロ)で中堅へ高々と打ち上げた。悲鳴が上がる中、中堅バックスクリーンに飛び込んだ。5試合ぶりの15号2ランの飛距離は415フィート(約126・5メートル)だった。1打席目からフォーシームは5球連続空振りとタイミングが合っていなかったが、しっかり修正した。

6月初アーチ、この時点でナ・リーグトップのオズナ(アストロズ)に2本差だ。

これで日本人最多を更新する27球場目の一発。ドジャースに移籍した今季はすでにリグリー・フィールド(カブス)、ナショナルズ・パーク(ナショナルズ)、オラクル・パーク(ジャイアンツ)、シティ・フィールド(メッツ)の4球場で初アーチを放っている。今後も4球場組まれており、さらに増やしそうだ。

スキーンズは2023年ドラフト全体1位で最速101・9マイル(約164キロ)を誇る剛腕だ。5月11日のカブス戦でデビューし、4試合で2勝無敗、防御率2・45。平均99・3マイル(約159・8キロ)のフォーシームと平均94・4マイル(約151・9キロ)の高速スプリットを武器に22イニングで30三振を奪っている。MLB公式サイトも初対決をトップで報じるなど米メディア、全米の野球ファンも注目していた。

初回一死無走者は初球、内角ヒザ元の101・3マイル(約163キロ)のフォーシームを空振り、2球目の内角高めの100・1マイルのフォーシームも空振り、3球目、外角高めの100・8マイル(約162・2キロ)のフォーシームにバットは空を切り、3球三振。1球もバットに当たらず完敗だった。2打席目でやり返した。

試合前の会見でロバーツ監督はこのところ低調な打線を「今うちのラインアップをよく見ると、誰一人“最高”な感じで打てている選手はいない。野球の浮き沈みには周期がある。彼ら(ベッツや大谷)のようにこれまでしっかり記録を持っている選手ら、期待がかかっている選手らは、(自分の調子を見つけるまで)とにかく出場させ続ける必要がある」と語っていたが、一振りで吹き飛ばした。

ユニコーンと怪物の初対決。メジャーを代表する名勝負の予感がする。

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