iOS/Android/PC向けに配信されている「勝利の女神:NIKKE」の舞台化作品「NIKKE THE STAGE」が、こくみん共済 coopホール/スペース・ゼロにて本日6月6日より上演される。本稿ではゲネプロの模様をレポートする。
■出演(敬称略)
マリアン、モダニア役:真島なおみ
アニス役:青山ひかる
ラピ役:夏目まどか
ネオン役:篠崎こころ
ユニ役:伊織いお
ミハラ役:赤井沙希
ルドミラ役:小日向ななせ
アリス役:北澤早紀
スノーホワイト役:小鳥遊あみ(AVAM)
シフティー役:遥りさ
シュエン役:宮崎理奈
指揮官役:中野郁海
※シュエン役で出演予定だった黒木美佑さんは怪我のため降板
■さまざまなアングルから楽しめる敵とのバトルシーンは圧巻
ゲネプロ前にフォトセッションが行われ、キャスト陣が役の衣装姿でステージに勢揃い。マリアンとモダニアを演じる真島なおみさんが、全員を代表して本公演への意気込みを語った。
真島さんは「先月の13日ごろに集まって、あっという間に駆け抜けてきました」と感慨深げ。「みんな『NIKKE』という作品への愛が本当にすごくて、原作を大切にして勉強したり考えたりしながらそれぞれのキャラを生きているので、それが『NIKKE』好きの方にも原作を知らない方にもたくさん伝えられたら」と願った。
そして、「みんな一丸となって気持ちを高めて『NIKKE』への愛をもって挑みたいですし、ゲームはまだまだ続いているので、いつかこのメンバーで続きをできたらと思っています。みんな頑張りましょう!」と全員に呼びかけた。
また、この日はアリス役の北澤早紀さんが誕生日ということで花束が贈られた。思わぬサプライズに北嶋さんは「最高の27歳のスタートになりました!」と笑顔を見せた。
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本公演では「勝利の女神:NIKKE」の「チャプター00 墜落」から「チャプター07 再会」までをベースとした物語が展開。ゲームと同様、新米である指揮官が少女型の戦闘ヒューマノイド「NIKKE」(ニケ)たちを率いて、謎の生命体「ラプチャー」と戦いを繰り広げていく様子が描かれる。
大きな見どころとなっているのが、敵とのバトルシーンだ。ゲームでは戦闘時のニケたちを背後から捉えた映像が特徴になっているが、本公演のステージは五角形で四方向をぐるっと囲むように客席が配置されており、あるアングルの座席はステージ上の演者を正面から見ているとき、逆側の座席は後方からのアングルを楽しめるようになっていた。
キャスト陣も、このステージの形状を意識したポジショニングをしており、銃を構えながら流れるように立ち位置を変え、各方向に背中を見せつつバトルを展開。どの座席でもゲームと同じような後方からのアングルを楽しめるようになっているので、ゲームに勝るとも劣らないニケたちの魅惑の後ろ姿に思わず釘付けになってしまうことだろう。
背後一辺倒ではなく、戦う女の子たちの表情を堪能できるようになっているのも舞台ならではのうれしいところ。ときに凛々しく、ときに必死な演者たちの顔つきには思わず見入ってしまうことだろう。敵と味方が入り乱れての激しい立ち回りも迫力たっぷりで、音と映像の演出も相まって大いに楽しむことができた。
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■プレイした誰もが衝撃を受けた、あの名場面も再現!
最初のエピソードは心肺停止状態となっていた指揮官が、ニケであるマリアンの処置によって目覚めるところから始まる。指揮官が足を負傷したマリアンに包帯を巻くシーンをはじめ、アニス、ラピとの出会いや彼女たちとのやり取りなど、ゲームでおなじみのシーンがばっちり再現されており、「NIKKE」の物語がどのようにして始まったか、改めて再確認できるだろう。
バトルシーンでの指揮官の立ち回りも印象的なシーンのひとつ。ゲームでは戦闘時にはニケたちを直接操作して敵を攻撃するわけだが、今回の舞台では指揮官が「2時方向から敵襲」、「背後に注意」といった指示を出し、それにマリアンたちが応える形で戦闘が展開。ゲーム以上に指揮官とニケたちとのチームワークや指揮官とマリアン、ラピ、アニスらで構成された部隊「カウンターズ」の絆を感じられるようになっていた。
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また、演じるのが女性の中野郁海さんということもあってか、本作の指揮官はユニセックス的で、マリアンらニケたちとの関係はちょっとしたガールズラブのテイストも感じられた。こうした要素も舞台ならではの魅力と言えるのではないだろうか。
ちなみに、副司令官のアンダーソンや自律型の高性能AIであるエニックはゲームの画像がスクリーンに表示され、ステージ上の演者とやり取りする形になっていた。これらのキャラクターを役者が演じる姿も見てみたかった気もするが、ゲームを追体験するという意味では、今回の形の方がマッチしていたと感じた。
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次のエピソードでは、通信不能になった部隊を捜索すべく指揮官がマリアン、ラピ、アニスとともに作戦区域へ向かうことに。ここではゲームをプレイした人にはおなじみの“あの衝撃のシーン”が再現。ゲームに負けず劣らずエモーショナルなシーンになっており、記憶が刺激されて思わず涙ぐんでしまうことだろう。また、ゲームを知らない人も意表を突く展開に大いに驚かされるに違いない。
演出面で特に目を引いたのが、透過型のスクリーンだ。このスクリーンをステージの中央に下ろし、そこに敵キャラクターなどを投影することで、より迫力あるバトルを楽しめるようになっていた。このエピソード以外でもさまざまな場面で使用されており、これも見どころのひとつになっていたと言えるだろう。
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その後、メガネっ子のニケであるネオンが新たに加入。バランス無視の火力バカなところはゲームそのままで、とてもかわいく、彼女のファンにはうれしい限りだろう。あくまで個人的感想だが、本公演でのネオンは外見度も含めて全キャラクターの中でもっとも再現度が高かったように思う。
さらに、巨大企業のCEOであるシュエンと彼女の配下であるユニ、ミハラが登場。もちろん、シュエンの高慢ちきっぷりもばっちり再現されており、ヒリヒリとした緊張感の中、シリアスな演技の応酬が繰り広げられた。
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■そしてストーリーは佳境へ、クライマックスではモダニアが登場
テンポよくストーリーは進み、とあるラプチャーを捕獲するために地上に向かうゲームでのチャプター03、04にあたるエピソードがスタート。ここでは、ミハラがユニのふくらはぎをつねらせるシーンや、ふたりのちょっとアブノーマルな関係を説明した指揮官にラピが冷たいセリフを投げかけるなどのコミカルなシーンも楽しめるようになっていた。このように決してシリアス一辺倒ではなく、ちょっと息が抜ける場面もあるのだ。
そして、激戦のさなか、指揮官は地上をさまようピルグリムと呼ばれるニケ、スノーホワイトと出会うことになる。強くて不敵なスノーホワイトはゲーム中でも屈指の人気を誇っているだけに、彼女の登場はファンにはたまらないのではないだろうか。
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後半では、極寒の地である北部に戦いの舞台を移し、そこで指揮官は地上で迷子になったニケを保護する仕事をしているルドミラ、アリスと出会う。その先にはスノーホワイトとの再会。さらに、モダニアと呼ばれる謎のニケとの邂逅が待ち受けているのだ。
特に見どころとなっているのがスノーホワイトのバトルシーンで、多数のラプチャーを相手にしての殺陣はスピーディーで非常に見応えがあった。終盤での指揮官の危機を救おうとするラピ、アニス、ネオンの行動も見逃せない。彼女たちの指揮官への思いの強さがありありと示されており、カウンターズの絆がさらに深まったことを感じ取れるだろう。
最後はカーテンコールでキャストたちがステージに上がり、それぞれポーズを取りながら改めて客席に挨拶。全員が揃った後、指揮官役の中野さんが「ここまで来れたのも関係者の皆様のおかげです。千秋楽まで見守っていただきながら最後まで駆け抜けられるように頑張ります」と意気込みを述べ、本公演を締めくくった。
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一部のエピソードやキャラクターはカットされていたものの、ストーリーの展開は原作であるゲームにかなり忠実で舞台のテンポもよく、2時間があっという間に感じられた。ゲーム開始時のエピソードから物語が始まるため予備知識があまり必要なく、ゲームをプレイしていなくても十分のめり込めるだろう。
なお、本公演は6月9日16時公演の模様がスワイプビデオにて配信予定となっている。異なるアングルで撮影した映像を自由に切り替えながら視聴できる、マルチアングル映像で楽しめるとのことなので、どうしても時間が取れずに観に行けないという人はもちろん、観劇予定の人も販売サイト( https://sv-commerce.com/665686e24696ec0013bf88a1 )をチェックしてみてはいかがだろう。配信期間は6月24日18時から7月7日23時までで、期間内であれば何度でも視聴可能だ。
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「NIKKE THE STAGE」公式サイト
https://nikke-stage-2024.com/
(C)nikke stage 2024 (C)SHIFT UP CORP.