【タイ】三菱重工、水素混焼発電で発電公団と覚書[公益]

三菱重工業は5日、タイ発電公団(EGAT)との間で、タイ国内のガスタービン発電設備に燃料として水素を混焼させる技術を導入する調査・検討を進める覚書に調印したと発表した。水素の混焼率は20%を目指す。

両社は2022年、クリーン燃料発電やクリーン水素、二酸化炭素(CO2)の回収・利用・貯留(CCUS)技術に関する調査と情報交換に関する覚書に調印した。今回の覚書は、水素混焼に焦点を当てたものとなる。

第1段階として、三菱重工はEGATに納入したガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)で25年3月までに初期の事業化調査を実施する。EGATは水素の輸送・貯蔵・流通を考慮した水素サプライチェーン(供給網)マネジメント構築に向けた計画の策定を進める。

三菱重工の常務執行役員エナジードメイン長の土師俊幸氏は、「50年以上にわたって信頼関係を築き上げてきたEGATとともに、三菱重工グループが開発するガスタービン水素混焼技術の導入検討を取り進められることを非常に喜ばしく思う」と述べた。

三菱重工がタイで提供した発電設備の合計容量は、建設中の発電所を含めると計25ギガワットを超え、同国の発電容量全体の50%を上回る。

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