高校生平和大使23人発表 長崎県内2人ジュネーブ派遣へ

 核兵器廃絶を求める署名をスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届ける高校生平和大使の派遣委員会は6日、第27代高校生平和大使を発表した。長崎県の2人を含む17都道府県の23人が選ばれた。
 本県の2人は大原悠佳さん(16)=県立長崎西高2年=と津田凜さん(16)=県立長崎東高2年=。いずれも被爆3世。
 同委員会によると、17都道府県から約500人の応募(うち本県約30人)があり、各地で選考会を実施した。
 第27代の23人は15、16両日、広島市で結団式を行い、8月7~9日、長崎市で研修。同18~24日、国連欧州本部などを訪問し、全国から寄せられた高校生1万人署名を提出する。
 市役所であった記者会見で、同委員会の平野伸人共同代表(77)は「ジュネーブ派遣は若者の平和活動を促す重要な取り組み。核廃絶に向けて責任感がある高校生がそろった」と話した。活動を長年支援している川副忠子さん(80)は「派遣活動を通して全国に『平和の種まき』をしてほしい」と期待した。
 平和大使は1998年から毎年、国連機関などに派遣されている。2020年から3年間、コロナ禍での中断を挟み、昨年から派遣を再開。これまで国連に提出した署名は累計約262万筆に上る。

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