佐世保市中心部の放置自転車88台撤去 5駐輪場「すっきり」

放置自転車が撤去され、すっきりとなった駐輪場=佐世保市内

 長崎県佐世保市は、市中心部の駐輪場に放置された自転車計88台を撤去した。長期間放置された自転車は後を絶たず、地域住民や利用者らが頭を抱えていた。市は「本当に必要な利用者が駐輪場を使えなくなる。置きっぱなしにしないでほしい」と呼びかけている。
 放置自転車は、限りある駐輪スペースを少なくするだけでなく、盗難の温床にもなる。実際、撤去した中にはサドルなど一部のパーツがなくなった自転車もあったという。
 市によると、撤去したのは中心部で市が管理する5カ所の駐輪場。無料で置けるため利用者には好評だが、半面、放置自転車が後を絶たなかった。撤去については市議会でも指摘が出ていた。
 同市では自転車を粗大ごみとして処分するには費用がかかるため、自転車の廃棄場として悪用されている側面もあるという。
 3月末に移動を促す警告書を張り、4~5月にかけて応じなかった自転車を5月末に撤去した。一定期間保管し、所有者から連絡がなければ処分する。
 JR佐世保駅近くの高架下にある三浦町駐輪場では62台を撤去。一定間隔で置かれた駐輪止めに関係なく放置自転車がひしめいていたがすっきりとなった。買い物などで利用する同市の主婦、竹下眞由子さん(46)は「止めにくかったので片付いてよかった。放置自転車は景観も悪いのでやめてほしい」と話した。

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