『碁盤斬り』白石和彌監督が出身映画祭に審査員長として凱旋「僕の映画人生はここからスタートした」

会見に登壇した白石和彌監督【写真:ENCOUNT編集部】

「大きな意義のある重要な映画祭だと感じています」

若手映画監督の登竜門「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024」(7月13日~21日、埼玉県川口市のSKIPシティなどで開催)の記者会見が7日、東京都千代田区の神楽座で行われ、審査委員長を務める白石和彌監督、横浜聡子監督らが登壇した。

本映画祭はデジタルシネマにフォーカスを当て、国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)を中心にした“若手映像クリエイターの登竜門”。これまで『碁盤斬り』(公開中)の白石監督、『浅田家!』の中野量太監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『さがす』の片山慎三監督らを輩出してきた。第21回の今回は102の国・地域から計1200本を超える過去最多の応募があり、コンペティション部門は全作品、日本初上映となった。

2009年に『ロストパラダイス・イン・トーキョー』でSKIPシティアワードを受賞し、『死刑に至る病』『碁盤斬り』など話題作を手掛ける白石監督が国際コンペティション部門の審査委員長として凱旋。「僕の映画人生はここからスタートしたという思いがあります。たくさんのクリエイター、たくさんの映画ファンがこの映画祭を通して生まれ、大きな意義のある重要な映画祭だと感じています。僕もいろんな映画祭に行くんですが、中にはスクリーンで見ない審査員も結構います。今回はスケジュールを空けているので、クリエイターと一緒にスクリーンで見て審査したい」と意気込んだ。

『ウルトラミラクルラブストーリー』『いとみち』で知られ、国内コンペティション審査員長を務める横浜監督は「私も映画祭で見つけていただいて、今こうしてここに立っているという経緯があります。若い皆さんがさらなる高みへと向かっていただけるような力強い言葉を何か必死に探して伝えられたらと思っております。自由で刺激的な作品に出会えることを心より楽しみにしております」と話した。

本映画祭は20年に『写真の女』でSKIPシティアワード受賞を受賞した串田壮史監督、毎熊克哉主演による最新作『初級演技レッスン』のワールド・プレミア上映で幕を開け、特集「商業映画監督への道」では審査委員長の白石監督と横浜監督の作品上映とトークイベントを行う。また、アンケート上位の4作品を上映する「みんなが観たい上映作品」では『ドライブ・マイ・カー』『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』『トップガン マーヴェリック』を上映。『トップガン マーヴェリック』の上映後には映画字幕翻訳者の戸田奈津子さんがトークイベントを開催する。ENCOUNT編集部

© 株式会社Creative2