電気代 “過去最高” …電源プラグを「コンセントから抜く」節電になるの?家電のプロに聞いてみると…

電気代の高騰が止まりません。そうしたなか、少しでも電気代を節約したいと思う人も多いのではないでしょうか。一般的な節電法といえば、使わない時は電源プラグを「コンセントから抜く!」…でも、どれだけ効果があるのでしょう。そこで、家電のプロに聞きました。

止まらない物価高に、電気代の高騰。

政府は物価高対策として続けてきた電気料金への補助金を6月請求分から終了することを発表していて、電力各社でも値上げに踏み切り、家庭への負担が増しています。

先日、電力各社が発表した平均的な家庭の7月請求分はご覧の通り。ほとんどで前の月より400円以上値上がりしています。

・北海道電力9523円(+409円)
・東北電力8855円(+419円)
・東京電力8930円(+392円)
・中部電力8691円(+346円)
・北陸電力7758円(+402円)
・関西電力7664円(+468円)
・中国電力8514円(+453円)
・四国電力8595円(+460円)
・九州電力7551円(+450円)
・沖縄電力9663円(+616円)

物価高に追い打ちをかける電気料金の値上げ。

これから夏本番を迎え、エアコンなど使用量も増えるなど、電気代は増す一方です。

そこで、簡単にできる節電法のひとつとしてあがるのは「コンセントからプラグを抜くこと」ですが…実際どれほど効果があるのでしょうか。

プラグを抜く…節電効果は「ごくわずか」

家電のプロ、富山市内にある家電量販店、KーDICの黒田保光社長に聞いてみると、実際にコンセントから抜くことで節約できる電力は「ほんのわずか」だといいます。

電化製品には、リモコンやスイッチをオフにしていても消費される「待機電力」があります。

経済産業省資源エネルギー庁の調査によりますと、夏場の家電製品の消費電力は多い順に「エアコン」「冷蔵庫」「照明」と続きます。

そのうち「待機電力」は6%。長時間使わない家電のプラグを抜いたとしても、効果的な節電にはならないといいます。

また、スイッチが付いている電源タップ(延長コード)を使っている場合、スイッチをオフにする場合とプラグをコンセントから抜く場合で、何か違いはあるのでしょうか。

黒田社長によりますと、基本的には電源タップのスイッチを切れば電気の流れが完全に止まるため、プラグを抜くことと同じ効果が得られるということです。

いずれにしても、電力の削減量は少ないものの、まったく節電にならないわけではありません。もしプラグをコンセントから抜く場合は、常に電源に接続していなければ機能しない家電などに注意して行うことが大切です。

「省エネタイプ」への買い換えで節電…

家庭でできる節電術は様々ありますが、黒田社長は家電を「省エネタイプ」のものに買い換えるだけで、特別な工夫をしなくても大幅に節電できると話します。

もし購入する際は、製品の省エネ性能を示す「統一省エネラベル」を必ず確認し、省エネ性能が高いものを選ぶことが重要。

また、富山県では、省エネの推進などを目的に、節電効果の大きい省エネ家電・機器を購入した人にキャッシュレスポイントなどを交付する「とやま省エネ家電購入応援キャンペーン」を実施しています。

こうした制度なども活用しながら、賢く電気料金削減につなげられるといいですね。

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