ヤンキース戦初先発”昨オフ獲得候補”の山本由伸をNYメディアが敵視! 球界最高年俸投手に皮肉も「チームにいたら4位の防御率だ」

逃した大魚に強烈な敵意を向けている。

ロサンゼルス・ドジャースは現地6月7日から東地区首位を走るニューヨーク・ヤンキースの敵地に乗り込み、3連戦を戦う。初戦の先発投手には、山本由伸とコディ・ポティートの投げ合いが発表されている。

山本はここまで12試合に先発し、6勝2敗、65イニングを投げて防御率3.32、76奪三振、WHIP1.12をマークしている。昨年オフ、同投手が海外フリーエージェント権を行使してメジャー各球団と移籍交渉を行なった際には、ヤンキースは最後まで有力候補のひとつに挙げられていた球団だった。だが、最終的に山本は大谷翔平のいるロサンゼルス・ドジャースに入団。ゆえに、初登場となるヤンキー・スタジアムでは熱狂的なファンから大ブーイングが予想されている。
そんななか、ドジャースを迎え撃つNYメディアは日本人ルーキーに敵意を剝き出しにしているようだ。

ヤンキース専門メディア『The Yankees Realist』は3連戦の両チーム先発投手が発表されると、「ヨシノブ・ヤマモトがヤンキースにいたら、ローテーション4位のERA(防御率)だ」と指摘。チームトップタイの8勝(1敗)を誇るルイス・ギル(防御率1.82)をはじめ、クラーク・シュミット(防御率2.52)、ルーク・ウィーバー(防御率2.61)、カルロス・ロドン(防御率3.08)より低い数字だと言及。にもかかわらず、「球界最高年俸投手」と皮肉を交えながら、初戦で相まみえる日本人投手を紹介した。

昨年9月にZOZOマリンで行なわれたロッテ戦には、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMが異例の直接視察に訪れ、当時オリックスのエース右腕は同GMの目の前で自身2度目のノーヒットノーランを達成する歴史的な投球で評価を高めた。試合後には、「エキサイティングだった。チケットを保存しておくよ。いつかサインしてもらえるといいね」と語るほど、両者は相思相愛だと思われたが、結局ピンストライプのユニホームに袖を通すことはなかった。

ワールドシリーズ前哨戦とも言われる好カードは、大谷やアーロン・ジャッジ(ヤンキース)らMVP経験者5人が集結し、全米中継が行なわれるほど注目の3連戦。大事なカード初陣で、山本はどんなピッチングを披露するのか。要注目である。

構成●THE DIGEST編集部

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