渋野日向子が9カ月ぶりノーボギー 好調ショット継続「不安要素は少し減った」

渋野日向子が2位に入ったメジャー翌週に上々のスタート(撮影/村上航)

◇米国女子◇ショップライトLPGAクラシック by Acer 初日(7日)◇シービュー ベイコース(ニュージャージー州)◇6190yd(パー71)

開始2ホールでチャンスを外して迎えた12番、渋野日向子は手前から6mのバーディパットをカップに沈めた。「早めにバーディが来てほしかったので、獲れて良かった」。例年通りのスコアの伸ばし合いに怯む気はない。5バーディ、ノーボギーの「66」。5アンダーの滑り出しは、短期決戦の3日間大会なら余計に望ましい。

2位に入った「全米女子オープン」で掴んだ復調のリズムを、翌週にもしっかり持ち込んだ。同じ組にはそのメジャーを制した笹生優花。16番では1Wショットで40yd近く引き離されながら、渋野は2打目をピンそば4mに付けて2つ目のバーディを奪った。

元気よくティオフへ(撮影/村上航)

折り返しの18番(パー5)から2連続バーディを奪い、午前中のリーダーボードの上位に陣取った。後半3番(パー5)でバンカーからの3打目をカラーにこぼしながら、パターで5mを流し込んでさらにスコアを伸ばした。

ポイントに挙げていた3つのパー5でのバーディは2つで、最終9番をパーにしたことを悔やんだが、昨年9月「ポートランドクラシック」第3ラウンド以来のノーボギーラウンド。「めちゃくちゃなミスがなかったので、このスコアで回れて良かったけれど、まだ頑張れた部分はあった」と“取りこぼし”も感じながら上位発進を決めた。

ショットの安定感が自信に繋がっている(撮影/村上航)

6190ydとツアーでも指折りの短距離コース。グリーン上の勝負に繋げるショットの出来に充実感がある。パーオン失敗は3ホールだけ。それも遠慮がちにのせるのではなく、「若干狭そうなホール、打ちにくいホールでもそれなりには振れていた」と、戻ってきた小気味いいスイングで攻めた。今週は大西洋に近いフラットな18ホール。高低差の大きかった前週のランカスターCCと「全く同じ感じ」でプレーすることを心がける。

仲良しの笹生優花と久々に同組でプレー(撮影/村上航)

「ショットに対する不安要素は少し減っているとは思う。最後まで気持ち的には違った」とうなずいた。2日目はグリーンのポアナ芝が元気になる午後1時47分(日本時間9日午前2時47分)のティオフ。ショートゲームに苦労することを覚悟している。「なるべく気にしないように。自分のストロークができるように頑張りたい。またあした、切り替えて頑張ります」。表情は引き締まったままだった。(ニュージャージー州ギャロウェイ/桂川洋一)

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