石川遼は上位で決勝Rへ ポジティブになるため「もっとください(笑)」

(撮影:鈴木祥)

<BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目◇7日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース (茨城県)◇7430ヤード・パー71>

5バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの2アンダー「69」で回り、トータル4アンダー・15位タイで決勝に進む石川遼は「すごく良いゴルフできていますし、今まで宍戸でできなかった理想的なバーディの取り方ができてきている」と振り返った。

「今年は全体的にドライバーからウェッジまでいい」と昨年に比べて全体的にショットの調子が良い状態。というのも「自分のなかではスイングをあまり変えずに、小細工などをせずにできている」と自信を持ってスイングができているからだ。

しかし、初日の17番、2日目の16番のダブルボギーは石川のなかで課題も残っている。気持ちを引きずっているわけではないが、それ以外が良いからこそ頭に浮かんでしまう。払拭するためには「冷静にプレーすることが決勝ラウンドでできるかどうかというところ。自分としてはチャレンジだなと思う」と話した。

平常心を保てていないときにしがちなミスはあるが、全体的に調子が悪いわけではない。「これがダメだからどうやって直そうかなという感じではなくて、(治し方は)わかっているけど、それができないなみたいな感じ…。試合の1球でできないといけない。そこが本当に自分でもったいないなと思うし、まだまだだと思いますね」と口ごもり目線を下に落とした。

一瞬、“しんみり”と静まった現場に「すみません。こんな終わり方で…予選落ちみたいな(笑)」と、報道陣への気づかいは石川らしく、その場を笑いに包んだ。

そのとき取材陣から「5番とかピンに狙った通りに打てていたと思うし、良いショットだと思ったけどな〜」と肩を落とした石川に言うと、「そうですよね。ちょっとそういうのを思い出したほうがいいですよね(笑)そういうの、もっとください(笑)」とジョークを言いながら最後は笑顔で終えた。

いくら「100点」と口で言っても、さらに上を目指す石川だからこそ常に“課題”がある。トップと4打差の位置から、このムービングデーでどこまで伸ばせるのか。全米オープンを前に、少しでも自分の自信を上げていきたい。(文・高木彩音)

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