佐藤心結、桑木志帆、阿部未悠がブリヂストンスポーツの新アイアンに好感触 佐藤は「すぐにでも試合で使えそう」

ニュークラブを手にした桑木志帆(撮影:福田文平)

<宮里藍 サントリーレディス 事前情報◇4日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇ 6545ヤード・パー72>

ブリヂストンスポーツと用具契約を結ぶ阿部未悠、桑木志帆、佐藤心結の3人が真新しいアイアンとウェッジを手にしていた。今秋、発売予定のアイアン『241CB』とウェッジ『BITING SPIN(バイティングスピン)』。発売前とあってメーカー担当者の口は重かったが、新アイアンを初めて振ってみた3人の第一印象は異口同音に「抜けがいい」だった。

グリーンを狙うクラブとなるアイアンやウェッジはウッド系と比べて、繊細な操作性が求められる。それゆえ、慣れ親しんだクラブをチェンジすることに躊躇(ちゅうちょ)するプロは少なくない。その代表格の一人ともいえるのが桑木で、現在使用するのは2016年10月に発売された同社の『X-CB』。「中学3年くらいからずっと使っています」と21年6月のプロテスト合格後も“浮気”は一度もなかった。

約8年間も一筋の理由は「いろいろテストはしたけど、代わるものがなかった。なかなか踏み出せませんでした」。プロ4年目のクラブ交換の決断の条件は「今まで使ったのと似ていること」。今回の新モデルはそんなリクエストに応えてくれる仕上がりのようで、「サイズ感もいいし、打った感じもよかった。使ってみたい気持ちにさせてくれた。ウェッジもいま使っているものと似ていて、いい感じです。これからもテストを重ねていきたい」と一途な気持ちが少しぐらついていた。

一目惚れだったのは佐藤だ。「すごくいいなぁと思った。見た目はいい意味でそんなに変わっていないけど、構えたときの顔がいいし、座りもいい。すぐにでも試合で使えそう。違和感はまったくなかったです」。現在は22年8月に発売された『CB221』を使用するが、「間違いなく抜けが良くなった。私はクラブを上から打ち込んでいくタイプで、ヘッドがつっかかるときがあるけど、そういうのもなかった」。ツアー初優勝を目指すプロ3年目の20歳は「アイアンに一番求めるのは操作性。コントロールもしやすい」と絶賛だった。

インの9ホールをラウンドした阿部は新アイアンのうち6番アイアンを1本だけキャディバッグに入れた。現在は佐藤と同じ『CB221」を使っているが、「打感がやわらかくなったと思います。ソールの形状も丸っこくなって、抜けもよくなりました」と新モデルに二重丸をつける。アイアンは6番からのセッティングで、クラブには自分なりのこだわりがあるというツアー1勝の23歳は今週からの実戦配備も示唆。「飛距離が約160ヤードの6番はしっかりつかまってほしいクラブで、ある程度の高さ、スピン量も求めたい。そこもクリアしていたと思います。6番アイアンだけでも使ってみるのはありですね」。5日のプロアマ戦で“最終テスト”を行い、判断するという。(文・臼杵孝志)

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