“ナイスパー”締めも笑顔は一瞬 松山英樹「かみ合った感じはない」

ナイスパーでの締めくくりに少しだけ笑顔(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 2日目(7日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー72)

最終18番、松山英樹は1Wショットを深い右ラフに入れた。2打目をほとんど飛ばせず、3打目もラフから142ydが残った。それでもショートアイアンでの3打目を何とかピン下5m弱まで運び、これを決めきってナイスパーセーブでこらえた。週末につながるガマンも「別にそこまで思ってない」と淡々。苦笑いするように表情を崩したのは一瞬だった。

前半のフェアウェイキープ率は100%(撮影/田辺安啓(JJ))

スタート前、朝の練習場の様子は初日と明らかに違っていた。黒宮幹仁コーチが撮影するスイング動画をチェックしながら納得したように黙々と打ち続けた前日から一転、言葉のやり取りを重ねた。切り返しについて確認するようなジェスチャーでポイントを探って1番に向かうと、強風の中でも前半のフェアウェイキープ率は100%を記録した。

3番で7m近い距離を沈めてバーディ先行。前日からバッグに入れたドライビングアイアンのセカンドを左手前のガードバンカーまで運んだ5番(パー5)も2m強に寄せてバーディ。7番(パー5)は、開幕前に降った雨の影響でボールについた泥も気になりそうなセカンドを3Wで2オンに成功。イーグル逃しのタップインで獲った。

ショットが安定し、グリーン上の集中力も高まっていく好循環。ただ、リーダーボードを駆け上がった前半のプレーも「別にかみ合った感じはない」と首を振る。

初日に比べてグリーン上のチャンスを生かした「70」(撮影/田辺安啓(JJ))

初めてフェアウェイを外した10番でボギー。ラフからのセカンドでヘッドスピードを出してフライヤーさせ、キャリーでグリーンまで届かせた後に3パットでスコアを落とした。11番(パー5)でバウンスバックを決め、大きく左に曲げてボギーとした13番の直後にも2連続バーディと反発力を発揮。15番(パー5)は左ラフの斜面からとなった寄せの落としどころが完ぺき。下り傾斜を走らせ、下の段にあるピンそばにピタリとつけた。

この時点で通算3アンダー7位まで上がったが、17番でダブルボギー。深い左バンカーからの2打目はグリーン手前を横切るクリーク(小川)をギリギリ越えたものの、ラフから大きく打ち上げる3打目はキャリーで奥のギャラリーロープの向こう側まで飛んだ。

順位を上げて週末へ(撮影/田辺安啓(JJ))

フェアウェイキープに失敗した4ホールでは、18番が唯一にして貴重なパーセーブとなった。首位と8打差の通算1アンダー15位。「いいスコアで回れるように」と週末の浮上を期した。(オハイオ州ダブリン/亀山泰宏)

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