菊名の飴屋踊り 子ども18人、稽古に熱 今秋奉納に向け準備開始 三浦市

艶やかな浴衣を着た少女たちが傘を操り踊りの稽古=5月29日撮影

県指定無形民俗文化財「菊名の飴屋踊り」が、10月23日の白山神社例祭で奉納される。5月29日から菊名区民会館で今年の稽古が始まり、小学3年から中学3年の18人が参加。新人は9人。保存会メンバーの熱のこもった指導を受けている。

飴屋踊りは、江戸時代に村々を回って飴を売り歩いた「飴与三」が人寄せのために演じたことに由来。人口減や高齢化で20年ほど上演できない時期もあったが、女性が中心となって復活した。古い慣例では女人禁制だったが、現在では子どもから大人まで舞台に立つ。

稽古初日は、浴衣の着方から教えてもらった子どもたち。昔の映像を見たり、せりふの意味を理解したりした後、実際の動きを覚える稽古では、船を漕ぐ櫂(かい)や傘を持って唄に合わせた踊りを何度も反復した。保存会の池田絹代会長は「懸命に稽古に励む子ばかりで、本番が楽しみ。『飴屋ファミリー』として、助け合い、支え合える関係を築いてほしい」と望んだ。

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