渋野日向子はボギーなしラウンドで上位発進 飛距離差“39ヤード”…笹生優花とのプレーには「規格外」 

渋野日向子は「66」をマーク(撮影:ALBA)

<ショップライトLPGAクラシック 初日◇7日◇シービューGCベイC(ニュージャージー州)◇6197ヤード・パー71>

先週の「全米女子オープン」で優勝した笹生優花と2位になった渋野日向子。その2人が翌週、同組でプレーすることになった。日頃から仲良しとあってムードはとても和やか。そのラウンドで渋野は5バーディでボギーなしの「66」をマークし、先週に続く活躍を予感させる初日になった。

前半の12番。5メートルほどのパットを沈め、バーディが先行した。「あれはよかった。早めに欲しかったので、取れてよかったです」。序盤から勢いにつながる先制点を奪うことができた。さらに16番から後半3番までの6ホールで、4バーディの固め打ち。風が強くなり始めた終盤もパーを並べ、首位と6打差の11位と上位で初日を終えた。

この日は、終盤までフェアウェイキープ率100%を維持。最終的には78.5%(11/14)にはなったが、それでも高水準の数値といえる。パーオン率も83.3%(15/18)。ティショットについては、「少し狭くて打ちづらいホールもあったけど、それなりには振れてる」とまずまずの手応えも得ている。ただ、「もう少しショットでチャンスにつけられたかなと思います」という部分には、若干の悔しさも残る。

そのプレーぶりや、またボギーがゼロという結果を見ても、先週に続きいい状態をキープしていることが伝わる。「(ボギーなしは)よかったし、ひさしぶりだと思う。あしたも切り替えて」。先週の2位という結果は、やはり「ショットに対しての不安要素は減っていると思うし、最後まで振り切れていた。気持ち的にも違った」と自信にもつながっているようだ。

この日一緒にプレーし、2アンダーで回った全米女王のプレーについては、「規格外」と感想を話す。「ティショットは置いていかれるし、耐える力がすごい。そんなにショットがよくない日だったかもしれないですけど普通にアンダーで回るし。好不調の波がなくてうらやましいというか、そこを徹底してるからずっと上位に居られるんだろうな」。この日の平均飛距離を見ると、渋野が247ヤードで、笹生は286ヤードと差は歴然だが、きょうのスコアは渋野の方が上。“あがってなんぼ”のゴルフを体現した。

ラウンド中は、笑い合う2人の姿をよく見かけることになった。火曜日にも練習ラウンドをともにしたが、その時と同じような雰囲気で、それが相乗効果を生み出しているようにも見えた。あすも一緒に午後組でプレーする。

「ポコポコ」と不規則な転がり方をするグリーンの影響もさらに大きくなりそうだが、「気にせず自分のストロークができるように」という部分を徹底。“緊張”と“緩和”…そんな時間をもうしばらく堪能する。(文・間宮輝憲)

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