“ずっと撮っていたくなるくらいめちゃくちゃ楽しい” カメラ女子・沙倉しずかさんが音楽ライブ撮影に挑戦!

By 沙倉しずか

こんにちは!カメラ女子の沙倉しずかです!

モデルやレースクイーンをしながら、最近ではレースのチームカメラマンとしてもお仕事させていただいています。カメラ歴は5年で、今もそしてこれからも永遠に写真・カメラ勉強中です。

突然ですが、私にはずっと撮ってみたいと密かに思っていたものがあります。それは、音楽ライブの撮影です!

私の趣味の一つが音楽鑑賞で、月に1回程度好きなアーティストのライブに行くのですが、カメラ2台持ちで会場を端から端まで動き回っているオフィシャルカメラマンをよく見ます。カメラ機材は何を使ってるのかな? どんな設定で撮ってるのかな? どんな写真が撮れたのかな? とカメラの液晶にばかり目がいってしまい、ステージを見ていないことがよくあります。

そしてライブ後SNSにアップされる、まるで歓声や拍手が聞こえてくるかのような臨場感のある写真を見ると、楽しかった時間を思い出して幸せの余韻に浸りますし、逆に、何かしらの理由で行かなかったライブの場合はそのような熱気や楽しさが伝わってくる写真を見ると、やっぱり行けばよかったと激しく後悔させられます。

そんなふうに人の感情を揺さぶる音楽ライブの撮影に憧れのような気持ちを抱いていた私ですが、ついに挑戦することができました!

ライブといっても様々なジャンルのライブがありますが、「ライブの撮影がしてみたい!」と思ったら、比較的チャレンジしやすいのはアイドルライブでしょう。撮影可能のライブも数多くあり、チケットを買えば誰でも撮影することができます。一部撮影NGの曲などがある場合もあるので注意は必要です。ルールはしっかり守りましょう。とはいえ、私はほぼアイドルのライブを観に行ったことがありません。

私の知り合いでアイドルいないかな…と考えたときに真っ先に顔が浮かんだのが、ミスFLASH2019グランプリメンバーの同期であり戦友である「なつみん」こと山岸奈津美ちゃんでした。初めて会ったときから圧倒的アイドルで、私が知る中の現役アイドルのトップです。

↑ミスFLASH2019グランプリメンバーの同期であり戦友である「なつみん」こと山岸奈津美ちゃん

いざ、ライブ会場へ

そんななつみんが所属するアイドルグループ『虹色の飛行少女』と『LOVEME』が出演する撮影が可能なライブが、3月28日に開催されたアイドルライブ『アイドル道場vol.15』でした。

『アイドル道場』は月に1回のペースで開催されている定期ライブで、毎回20組前後のアイドルグループが登場します。グループやメンバーによって写真、動画、SNSへの掲載等、条件は違いますが、撮影可能の日が設けられています。

この日の会場は西新宿の高層ビルが建ち並び、ビジネスマンが行き交うオフィス街のど真ん中にある新宿ReNY。そんな街並みとのギャップにわくわくしながら会場へ向かいました。14時の開演から21時までの7時間、総勢19組ものグループがステージに登場します。

その19組の中から、虹色の飛行機少女、LOVEME、泡沫パーティーズ、alma、airrow、の皆さんを撮影させていただきました。

皆さんはアイドルライブをどんなところだと想像するでしょうか? 会場が男性客でぎゅうぎゅうで、カメラは後方からじゃないと撮れなくて、ステージなんて見えないのではないか。振付けやコールを覚えていないと会場で浮いてしまったり、白い目で見られてしまうのではないか‥なんて少しビビっていました。しかし、実際に行ってみたらそんな不安は一瞬で吹き飛びました。

チケットには前方自由席と後方立ち見の2種類があり、その範囲であれば自由に移動ができるようで、お客さんは推しが出るまでは座って鑑賞し、推しが出てくると撮りやすいポジションに移動しカメラやスマホを構えたり、リズムにのったり、真剣にステージを観たり、それぞれがそれぞれの楽しみ方で盛り上がっていて、年齢も性別も様々で、初心者にも優しい温かい雰囲気でした。パッと見た感じ、撮影せずにライブを観ている人が30%、スマホで撮影しながら観ている人が40%、一眼カメラで撮影する人が30%くらいでしょうか。

照明で変わる写真の表情に感動

↑ステージ下に座り込んで熱心に撮影する沙倉さん

今回の使用機材は、ボディがソニー「α‬7R V」、レンズがタムロン「35-150mm F/2-2.8 Di III VXD」です。ステージ全体の写真を撮ったり、歌っている表情の寄りを撮ったりするにはズームレンズが便利ですね。

今回は特別にステージ下やフロアのどこからでも撮影していいという許可をいただいたので、お客さんの邪魔にならないよう細心の注意を払いながら右へ左へ、前へ後ろへ移動しつつ、色々試しながら撮影してみました。

どのグループもメンバーの人数が多いため、まずは端から順番にひとりずつ撮っていこうとしたのですが、ポジションが次々とシャッフルされるので、誰を撮って誰を撮っていないのか分からなくなりました。しかし、曲が細かくパート分けされているので、歌っている人を追って撮っていけば撮りこぼしはなさそうです。

編集担当のMさんは元アイドル雑誌の編集ということで、アイドルライブの撮影について聞いてみると、ライブレポートのページや記事では、メンバーのそれぞれの衣装がわかる全身写真、歌っている表情の良い写真、メンバー同士が絡んでいる写真をカメラマンさんにはオーダーしていたそうで、特にそのライブを象徴するような写真が撮れていると、ページが作りやすいと言っていました。

ライブ撮影をしていていちばん楽しいなと感じたのは照明です。スポットライトやLEDの色が次々と変わり、被写体を一層引き立たせます。同じ場所から撮っても照明の色で雰囲気の全く違う写真になり、常にメンバー全員が動き続けるライブ撮影に同じ瞬間はなく、撮っていて本当に飽きないです。めちゃくちゃ楽しくてずっと撮っていたかったです。

撮った写真を家に帰って改めて見てみると気付くことが沢山ありました。ソロで歌っているとき、こんないい表情してたのかとか、ダンスのときの指先の使い方が綺麗だなぁとか、あんなに激しく踊ってたのに前髪全く崩れてなくてすごいなぁとか、こんなに可愛かったの!? もう1回ちゃんと見てみたいとか。もう本当にみんなキラキラしていて素敵でした。

写真としては会場が暗いのでノイズが多くなりがちですが、それはそれで雰囲気があっていいんじゃないかなと思いました。

念願だったライブ撮影を体験してみて

↑終演後になつみんと記念撮影しましたっ!

初めてライブ撮影をして思ったのは、「ポートレート」でもないし「動きもの」とも少し違う。この2つの良いとこ取りしたような感覚でした。コミュニケーションはほぼ必要のない一方的な撮影で、でもときどきカメラに向かって最高の笑顔をくれる。そのアイドルの表情と動きがバチッとハマって、躍動感やその子の持ってる魅力を写せた瞬間が気持ちいいです。

ファンの人が撮った写真がバズって仕事に繋がるなんてことをたまに聞きますが、ライブ撮影でももっとそういう事例が増えてもいいんじゃないかと思います。

ライブ撮影に興味が少しでもある人は、ほんの少し勇気をだして足を運んでみてほしいです。そこから写真を通した推し事という新たな沼にハマるかもしれません。

アイドルたちの楽しいライブ感が伝わる写真たち

文・写真 / 沙倉しずか
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沙倉さん撮影 / 編集部

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