育メン環境いいね! 育休取得率23年度74%、6年で10倍…秘けつは「上司から取得促す」「欠員は正規で補充」「研修で育休体験談を聞く」 鹿児島市役所 

 鹿児島市の男性職員の育児休業取得率が2023年度、過去最高の74.6%(67人中50人)だったことが、市のまとめで分かった。取得率は上昇を続けており、24年度は目標としていた80%達成を目指す。

 市長事務部局が対象。18年度まで10%未満だった取得率は、19年度24.6%、20年度30.9%、21年度48.7%、22年度61.4%と伸びている。

 23年度の取得期間は、1週間以上1カ月未満が34%で最多。1カ月~3カ月未満30%、3カ月~6カ月未満22%、6カ月以上14%と続く。平均は約100日間で、最長1年1カ月だった。

 市人事課は取得率上昇の理由として、20年度から取り組む面談の効果を挙げる。希望者が申し入れるのではなく、出産が近いと聞きつけた上司の方から機会を設定し、取得を促す。欠員は可能な限り正規職員で補充。15年度からは3年目研修で育休体験談を聞く場を設けている。

 田口賢治人事課長は「心置きなく育休を取れるよう、働きやすい職場環境や雰囲気づくりに努めたい」と話した。

 鹿児島県男性職員の育休取得率は23年度、過去最高の64.4%(知事部局、教育委員会を除く各種委員会)。同年度の県労働条件実態調査によると、民間の正規雇用男性の育休取得率も過去最高の44.1%だった。

鹿児島市男性職員の育児休業取得率推移

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