ジョン・レノン『Mind Games』アルティメイト盤より、「You Are Here」の新MV公開

Photo: Andrew Maclear/Hulton Archive/Getty Images

先月、ジョン・レノン(John Lennon)の1973年の重要アルバム『Mind Games』が、新たにリミックスされ、拡張されたアルティメット・コレクションとして7月12日に再発売されることが発表されたが、ジョン・レノン・エステートは、本作からの「You Are Here」のアルティメット・ミックスを、ジョンとヨーコの未公開映像を使用したミュージック・ビデオと共に公開した。

<YouTube: ou Are Here (The Ultimate Mix) from John Lennon Mind Games>

復元された映像

この映像は、1968年にロンドンのロバート・フレイザー・ギャラリーで開催された、ジョンにとって初めての大規模な個展「You Are Here (To Yoko From John Lennon, With Love)」で撮影されたもので、ジョン・レノンが監督を務め、ウィリアム・ウェアリングとディック・ロリーモアによって撮影されたレノン・フィルム・アーカイブスのオリジナル・ビデオがこの度美しく復元された。

1968年6月30日、当時27歳のジョンが、ロバート・フレイザーとそのチームとともに自身の個展の最終準備を進め、翌日7月1日に華やかなオープニング・セレモニーを迎える様子を映し出している。当時ジョンは、ザ・ビートルズの名を冠した通称“ホワイト・アルバム”の作曲とレコーディングの真っ最中だった。

この個展は、チャリティーの募金箱と、ジョンの直筆で「You Are Here」と書かれた白いキャンバスが展示された非常にミニマルなものだった。作品の隣には、“アーティスト”のための募金用の帽子と、「You Are Here」のメッセージが書かれた小さな白いバッジでいっぱいの大きな瓶が置かれ、来場者はそのバッジを持ち帰ることができた。ジョンはこのメッセージについてこう語っている。

「“You Are Here”(今、ここにいる)とは冗談以上の意味があると思っている。人々がその言葉を読んで、突然それが真実だと気づくんだ。そう、私はここにいる。他の人たちもそうだ。みんな一緒にここにいるんだ。そこで波動の交換が始まる。誰が発信し、どう感じるかによって、良い波動も悪い波動もある」

「You Are Here」のアルティメット・ミックスは、プロデューサーのショーン・オノ・レノンとグラミー賞を3度受賞したプロデューサー/エンジニアのポール・ヒックスがオリジナル・テープから新たにミックスし、サム・ギャノンがエンジニアリングを担当した。

オノ・ヨーコ・レノンが全面的に許諾し、制作とクリエイティブ面の監修を務めるショーン・オノ・レノンよってプロデュースされた『Mind Games』アルティメイト・コレクションには、高い評価を得た『Imagine』や『John Lennon/Plastic Ono Band』のアルティメイト・コレクションと同じ音響チームが携わっている。

Written By Hannah Zwick

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