仮設住宅エアコン内に汚れ 珠洲、他地域から移送の住宅

  ●県「清掃や検査徹底」

 能登半島地震の被災者向けに珠洲市正院町で石川県が整備した応急仮設住宅のエアコン内に、カビやほこりとみられる汚れがあったことが8日分かった。この住宅はプレハブ型や木造型ではなく、丸ごと移送可能なタイプで、他地域から運んできたものだった。健康被害は報告されていない。県は再発防止に向け、同様のタイプの清掃や検査を改めて徹底するとしている。

 県によると、仮設住宅は3月以前に県外の業者が設置した。早期に入居できるよう、現地で建築するのではなく、トラックなどで移送できるタイプだった。

 仮設住宅は完成後、建物の状態を確認する検査を行うが、対象の住宅を抜き出す「抽出調査」となっている。

 県は今後、他地域から持ってくるなど再使用するタイプの検査を徹底するとともに、設置業者に対してしっかり清掃するように求める。土木部の担当者は「ご心配をおかけして申し訳ない」と話した。

© 株式会社北國新聞社