初の有料観覧席、外国人客「ビューティフル」 富山県小矢部で津沢夜高あんどん

特別観覧席から大あんどんを眺める国内外の観客=津沢あんどんふれあい会館(神島英能撮影)

 富山県小矢部市の指定無形民俗文化財「津沢夜高あんどん祭」の最終日は8日、同市津沢地区中心部であり、初日に続き大あんどん同士の「ぶつかり合い」を繰り広げた。有料の特別観覧席が初めて設けられ、国内外の41人が迫力満点のシーンを堪能した。

 特別観覧席の設置は、県が県内の祭りの魅力を発信するために行う観光庁の補助事業。同祭が第1弾で、市、市観光協会、津沢夜高行燈(あんどん)保存会と協力し、津沢あんどんふれあい会館2階に設けた。

 午後9時ごろ、ぶつかり合いが始まり、観覧席の購入者は窓から、極彩色の大あんどんが飾りを壊し合う勇壮な眺めを楽しんだ。市産の食材などを使った弁当が提供された。

 ジャマイカから訪れたシェナラ・シェベリアさん(28)は「ビューティフル」と興奮気味に話した。保存会による生解説を聞き「あんどんの歴史も知ることができた。参加して良かった」。金沢市の栃谷義隆さん(63)は「ずっと来てみたかった。この熱量や魅力がもっと広まればいい」と目を細めた。

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