使用済みおむつの処理灰から洗剤などに使われるセスキ炭酸ソーダを生成する研究に取り組む愛媛県立西条高校科学部のグループが3月、チュニジアで開かれた研究発表の世界大会に出場し、銅メダル(入賞)に輝いた。地域課題の解決に絡めたテーマ設定や試行錯誤しながら研究を続けた成果が評価され、生徒の自信につながっている。
前回大会にもオンラインで参加し入賞したが、今回は理数科3年の玉井涼さん(17)と宗崎海斗さん(17)が現地で発表。15年前に始まった大会で日本のチームが発表するのは初めてといい、2人は研究と並行して英語の原稿を作り、発表練習に万全を期した。
発表途中で会場から質問が飛ぶなど想定外の事態もあったが、市販の洗剤と同等の洗浄力がある生成物ができた結果などを説明し、質疑応答も英語で行った。宗崎さんは「フランクで堅苦しさのない発表をするグループもあり、日本との違いを感じた」と振り返り、玉井さんは「語学力を含めコミュニケーション能力の大切さを感じた」と話していた。