鎌田大地に「大変」と評されたラツィオ会長、日本代表MF退団や監督辞任にも強気!「監督と選手は代えられる」

鎌田大地が去り、後を追うようにイゴール・トゥドール監督も退団した。それでも、クラウディオ・ロティート会長は強気の姿勢を変えていない。

マウリツィオ・サッリ前監督の下で不振にあえぎ、欧州カップ戦出場権の獲得も危ぶまれていたラツィオ。だが、サッリの辞任を受けてトゥドールが後を継ぐと、チームは復調を果たした。

トゥドールはシステムを4-3-3から3-4-2-1とし、それまで出場機会を失っていた鎌田をダブルボランチの一角として重用。これを機に流れを変え、最終的にはヨーロッパリーグ出場権を手に入れている。

ところが、ラツィオは指揮官が来季の中心と考えていた鎌田と交渉決裂。1年契約の満了による退団という結末を迎える。すると、日本代表MFを絶賛していたトゥドールとも、チーム編成を巡って意見が衝突し、協議の末に最後は指揮官が辞任することになった。

【動画】鎌田大地の見事なパスから中村敬斗が鮮烈弾
終盤戦でラツィオを救ったかたちのトゥドールに別れを告げることにしたロティート会長の判断は議論を呼んでいる。しかし、同会長は6月7日、『Dotsport.it』で「トゥドールがラツィオをヨーロッパリーグ出場に導き、非常によくやったと言われている」と述べた。

「だが実際は、私がクラブを率いるようになって、チームが欧州の舞台に立ったのは15~16回だ。監督と選手は代えられるんだよ。全員が役に立つものだ。だが、絶対不可欠な存在はいない。大事なのは、常にクラブが堅実であることだけなんだよ」

交渉決裂とその後のクラブ側の非難を受け、鎌田がロティート会長を「イタリアの中でも有名なんですけど、大変なんで」と話したことは周知のとおりだ。この発言がイタリア・メディアでも伝えられ、それを基に一部の媒体が再び鎌田を批判したことも記憶に新しい。

その「大変」な会長は、トゥドールの後任として、マルコ・バローニ監督を選んだと報じられている。レッチェやヴェローナを残留に導いた指揮官とサイン間近と言われているところだ。長年にわたってラツィオを率いてきたロティート会長は、新体制で立て直しを図れるのか。今後の動きに注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

© 日本スポーツ企画出版社