吉本ひかるが今季初のV争い 3位で初メジャーの全英切符も獲得「うれしいです」

吉本ひかるが全英行きを決めた(撮影:福田文平)

<宮里藍 サントリーレディス 最終日◇9日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇ 6545ヤード・パー72>

4位から出た吉本ひかるが5バーディ・2ボギーの「69」で回り、トータル9アンダーの3位タイに入った。今大会の上位2人には8月の「AIG女子オープン」(全英)の出場資格が与えられるが、2位の山下美夢有は昨季メルセデス・ランキング1位ですでに出場資格を有し、3位には内田ことこも入ったが、規定で世界ランキング上位の吉本に最後の1枠が下りて来た。

「全英は想定外でした。出場権のことについては少しは知っていたけど、リーダーボードを見ていても正直わからなかった。入りたいなぁとは思っていたけど、(山下)美夢有ちゃんがいたし、スコアも伸ばしていたから。すごくうれしいです」

首位と2打差から1年3カ月ぶりの優勝を狙った最終日はスコアを一つ伸ばして、折り返した。後半は10番パー4でいきなりボギー。それでも、「3日目までインで伸ばせなかった。きょうは絶対に伸ばそうと思った」と気合を入れ直した。11番パー3はバーディですぐに取り返し、13番は7メートルをねじ込んだ。15番パー4は2打目をピン手前1メートルにつけ、17番パー5は残り85ヤードの3打目をピン手前30センチに寄せて、全英切符を手繰り寄せた。

今年の全英はゴルフ発祥の地とされるセント・アンドリュースのオールドコースで11年ぶりに開催される。「正直言うと全英のことはよく分からないんです。でも、今年はセントアンドリュースなので、出たいと思っていました。リンクスですよね」。1998年度生まれの黄金世代の一人はプロ7年目の昨年3月の「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」で涙の初優勝を果たし、今年はメジャー初挑戦が決定した。

今大会は優勝した大里桃子を筆頭に3位の吉本、6位の河本結、高橋彩華と黄金世代の4人がトップ10入りした。全英にはメルセデス・ランキング上位の資格で小祝さくらも出場し、米ツアー組の渋野日向子、畑岡奈紗も加えた黄金世代が集結する。「今の自分のレベルがどのくらいなのかを知りたい。ネリー・コルダとか世界の人たちを見てみたいです」。わくわくの晴れ舞台。吉本は臆することなく世界の舞台で戦うことを誓った。(文・臼杵孝志)

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