阪神・才木浩人は「期待以上の成長曲線」 糸井嘉男氏が選ぶ5月度セ・リーグMVP

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【投手部門】才木浩人(阪神)

SPAIA公式シニアアンバサダーの糸井嘉男氏が独自に月間MVPを選ぶ恒例企画。投手から野手に転向し、通算1755安打を放った糸井SAが、「超人」ならではの視点で5月度のセ・リーグ投手、野手を1人ずつ選出した。

セ・リーグの投手部門は阪神の才木浩人。5月は4試合に登板し、3勝0敗、防御率1.32をマークした。5月12日のDeNA戦では4安打完封で4勝目。5月終了時点でチームトップの5勝を挙げて、先発ローテーションの中心とも言える活躍を見せている。

「チームの勝ち頭ですし、防御率も1点台でずっと安定しています。今、タイガースで一番力のある投手ですね」と絶賛。「セ・リーグでも1、2を争う投手だと思います」とべた褒めだ。

平均で150キロ近いストレートに落差の大きいフォーク、切れ味鋭いスライダーが武器。糸井氏は「球持ちが良いですね。真っすぐは狙っていてもファウルを取れるし、空振りも取れます」と解説した。

須磨翔風高から入団4年目の2020年11月にトミー・ジョン手術を受け、2022年に実戦復帰して4勝を挙げると、2023年に8勝、そして今季と順調に成績を伸ばしている。

糸井氏は「トミー・ジョン手術から復活して素晴らしいです。期待されて入ってきましたが、期待以上の成長曲線を描いてますね。まだ若いので、もっとスケールの大きい投手になると思います」と今後のさらなる成長に期待を込めた。

【打者部門】小園海斗(広島)

セ・リーグの打者部門は広島の小園海斗。5月は23試合出場で87打数32安打の打率.368、1本塁打、15打点をマークし、出塁率.417、得点圏打率.440と4番抜擢に応えた。

糸井氏は「外国人選手がいない中で、純国産打線を牽引してますね。ホームランじゃなく、つなぐ役割で存在感を出しているんでフレッシュだし、素晴らしい」と4番として活躍した小園を褒め称えた。

長距離砲ではないものの、得点圏打率の高さは主軸として必要な資質を備えていると言える。「チームとしてもここ一番で打てるバッターは期待できるし、信頼も得られます。そういう意味では適性があると思います」と糸井氏も認める。

5月28日には首位浮上するなどペナント奪回を目指す広島。丸佳浩と鈴木誠也が並んでいた3連覇した頃の破壊力はなくても、小園が打線を引っ張っていく。



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