日本ハム山﨑福也に「超人」取られる!? 糸井嘉男氏が選ぶ5月度パ・リーグMVP

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【投手部門】山﨑福也(日本ハム)

SPAIA公式シニアアンバサダーの糸井嘉男氏が独自に月間MVPを選ぶ恒例企画。投手から野手に転向し、通算1755安打を放った糸井SAが、「超人」ならではの視点で5月度のパ・リーグ投手、野手を1人ずつ選出した。

パ・リーグの投手部門は日本ハムの山﨑福也。5月は4試合に登板し、3勝0敗、防御率1.91をマークした。5月30日の阪神戦では6番・投手として先発出場し、投げては7回3安打無失点、打っては先制タイムリーを放つなど投打で活躍。5月終了時点でリーグ単独トップの6勝を挙げた。

「淡々と投げて打者の打ちづらいテンポで的を絞らせない。今年はずっと良いですが、5月は際立って良かったですね」と手放しで称賛した。

力みのないフォームでテンポ良く投げる上、甘いマスクも手伝ってイメージとは違うが、糸井氏はキャンプで会った際、体の大きさに驚いたという。

「意外と体がデカくて強そうに見えました。“超人”の異名を取られると思うくらい、顔に似つかずいい体してましたね。本人もトレーニングをしてますと言ってました」と明かす。

オリックス時代のチームメイトで、1年先にFA移籍した伏見寅威の存在も大きいだろう。山﨑が先発した試合は全て伏見がスタメンマスクをかぶり、新加入した左腕の良さを引き出している。

糸井氏も「(山﨑を)日本ハムがFAで取った理由が分かります」と納得する今季の活躍。山﨑は、パ・リーグの“台風の目”日本ハムを象徴する一人となっている。

【打者部門】栗原陵矢(ソフトバンク)

パ・リーグの打者部門はソフトバンクの栗原陵矢。5月は21試合出場で67打数25安打の打率.373、3本塁打、16打点、出塁率.444をマークした。

糸井氏は「柳田悠岐、山川穂高、近藤健介、周東佑京と強力なソフトバンク打線の中で、5月は栗原選手が調子を上げてきたんで止められませんでしたね。相手投手はこの並びは本当に嫌でしょう。1番から9番までみんな打つから」と苦笑いする。

栗原については「昔からインコース打ちがメチャクチャうまいと思ってました。ケガさえなければ打率3割、20~30本は期待できるポテンシャルの高い打者です」と内角のさばき方を絶賛した。

やはり見逃せないのは山川の加入だ。「去年までのソフトバンク打線には長打を打てる右打者が必要だと感じていました。山川選手が入ったことで相乗効果もありますね」と糸井氏が話す通り、栗原もチーム全体の勢いに乗せられるところもあるのかもしれない。

6月1日に柳田が右半腱様筋損傷のため登録抹消され、全治4カ月と診断された。今後は栗原にかかる期待がさらに膨らみそうだ。



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