最終回『アクマゲーム』映画化に視聴者から早くも「観ない」の声が 原作者もツッコミ大幅原作改変の超低評価

映画化が決まった間宮祥太朗主演の日テレドラマ『ACMA:GAME』 ※画像は『ACMA:GAME』の公式X『@ntv_acmagame』より

間宮祥太朗(30)主演の連続ドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系/日曜夜午後10時30分~)が、『劇場版ACMA:GAME最後の鍵』のタイトルで10月25日に全国公開されることが、6月9日のドラマ最終回放送後に発表された。

『アクマゲーム』は原作・メーブ氏と作画・恵広史氏による同名漫画(講談社)のドラマ化作品。主人公、織田照朝(間宮)ら「アクマゲーム」の参加者が“悪魔の鍵”を巡り、頭脳戦を繰り広げるサバイバル・エンターテインメントである。

劇場版は間宮をはじめ、SixTONESの田中樹(28)、古川琴音(27)、竜星涼(31)、嵐莉菜(20)、小澤征悦(50)らドラマ版の主要キャストが続投して「世界の運命をかけた究極のデスゲーム」に挑むということだ。

「『アクマゲーム』は日テレの“大型プロジェクト”として企画され、準備に丸2年要した作品。キャスト陣は、映画化もドラマ制作と同時に聞いていたこと、撮影も“地続き”だったことを明らかにしています。劇場版は、ドラマでは序盤に登場したカンボジアが舞台になると予告されていますね。

ただ、ドラマ版『アクマゲーム』はAmazonプライムビデオで150以上の国と地域で世界配信海外展開を行なうなど日テレが非常に気合いを入れた作品だったのですが、評判も視聴率も良くなくて……。すでに当初から決まっていたことですが、最終回終了の流れで劇場版が発表されたことに難色を示す声も多いですね」(制作会社関係者)

ドラマ版『アクマゲーム』は、主人公の年齢が高校生から27歳に変更されたことを筆頭に、原作から大幅に設定・ストーリーが改変されていたことから、原作ファンからは厳しい意見が上がっていた。同作は視聴率も、初回のみ5.7%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)で、以降は3%台。現在、テレビ各局が最重要視している13~49歳のコア視聴率も1%台を連発するなど低調だった。

原作者・メーブ氏も、ドラマに対して好意的なコメントをX(旧ツイッター)に寄せることが多い一方で、第7話(5月19日放送)の展開に《ちょっと流石に不明なこと、はっきりしないことが増えすぎて、7話は楽しめなかった…》とポストしたり、最終回直前の第9話(6月2日)も《敵の主張にも一理ある感じがほしかった》と指摘したりと、ドラマを楽しみつつも脚本にツッコミを入れることもあった。

そんな『アクマゲーム』の最終回は、いかにも“続きは映画で!”という感じの内容だったことから、不満の声を上げる視聴者も多い。

【※以下、『アクマゲーム』最終回のネタバレを含みます】

主人公・照朝(間宮)が組織「グングニル」の黒幕で実の父親・清司(吉川晃司/58)と戦い和解するも、清司は組織のナンバー2・崩心(小澤)の裏切りから照朝をかばって死亡。崩心は会場の建物を破壊して行方をくらませてしまう。

ひとまずの決着を迎えたことで参加者は日常へ戻るが、照朝は「アクマゲーム」を完全に終わらせるためカンボジアへ――という内容だった。

《ドラマ最終回にありがちな 終始伏線回収じゃなくて ドキドキハラハラの1時間だった》

など好意的な声もあるが、

《助からないとわかっていても、照朝を閉め出してひとりであの部屋に残るガイド(吉川)の気持ちがわからない。 日テレドラマって感じがでてる。続きは映画なんだ。ドラマで完結しないんだ。これもお家芸》
《元が頭脳バトルのエンタメ作品だってのに、最終回の半分以上かけて深くもない思い出話や都合の良いキャスト集合、でもって建物崩壊というありがちなクライマックス。果ては完全オリジナルの映画化とは》

といった厳しい声が多数寄せられているのだ。

■映画化に早くも逆風が

映画化発表に対しても《巨大スクリーンで、てるりん(間宮)拝めるなんて嬉しい》 など劇場版に期待する声はあるが、

《間宮祥太朗と田中樹のファンが観に行くから映画はある程度売れるだろうけど原作ファンからするとクソドラマでした日テレは2度と漫画原作のドラマ作らないでくれ》
《原作にはないストーリーなんだろうけど原作改変しまくった挙げ句クソつまらないドラマに仕上げたこの制作陣が面白い映画を作れるとは思わないので観ない》
《俳優豪華でキャラクターも魅力的だったけど、ストーリーがマジで終わってたからな…正直映画化?なんで?って思っちゃった》
《最終回、あれはなあ…原作通りの展開にする時間がないから改変しましたって感じしかしない…もやもや感が残る終わり方でこれはなあ…漫画版はいい内容だからテレビ版は忘れよう。んで映画版に続けるってもうほんと余計な事してるわ…》

と、ドラマ視聴者が早くも「観ない」宣言するような事態となってしまっている。

「連続ドラマ終了後の映画化はこれまでも日テレがよく行なってきた手法です。最近の、漫画原作の日テレドラマで“原作ファンから評判が良くない作品”で言えば、おおのこうすけ氏原作で玉木宏さん(44)主演の『極主夫道』(新潮社/20年10月期)がありました。22年6月に映画が公開され、興行収入4億8500万円という数字でしたが、原作ファンからの評価はかなり低くかったですね。

今回の『アクマゲーム』は、当初から映画化と並行で動いていたプロジェクトですから『極主夫道』とは異なる部分はあるでしょうが、近年は“漫画の実写作品”に対するハードルがかなり高くなっている。

また当然、日テレでは『セクシー田中さん』(23年10月クール)の原作者・芦原妃名子さんが、望まぬ原作改変が原因でトラブルとなり、今年1月に逝去されたことが大きい。5月31日、日テレから91ページの調査結果報告書が出てきましたが、その内容には、識者始め多くの人から厳しい意見が殺到しています。

原作改変というところで『セクシー田中さん』と『アクマゲーム』をひとまとめにすべきではないでしょうが、現在、日テレのドラマ制作には大きな疑問符がついてしまっている。それもあって、劇場版『アクマゲーム』には厳しい意見が寄せられているのでしょうね」(前出の制作会社関係者)

『アクマゲーム』の原作者・メーブ氏は《ドラマを追ってくださった方、原作漫画のファンの方、映画が初見の方…多くの人に受け入れられる素晴らしい作品になっていることを心からお祈りしています》とコメントを寄せている劇場版『アクマゲーム』。果たして、その出来は――。

© 株式会社双葉社