「市長」のつもりで予算編成 観光客・移住者増、住みやすい市…五島高生が挑戦 長崎

アドバイスを受けながら予算編成に挑戦する生徒たち=県立五島高

 長崎県五島市池田町の県立五島高(石原優子校長)1年生102人が5日、長崎財務事務所などの指導を受けながら、国や地方自治体の財政を学ぶ授業に取り組んだ。グループごとに“市長”になったつもりで力を入れるテーマを考え、市の予算編成に挑戦した。
 同校の総合的な探求学習「バラモンプラン」のうち「社会・地域を知る」プログラムの一環。財務省の「財政教育プログラム」を活用し、市と長崎・福江税務署が協力した。
 社会福祉費や教育費など、ボードに掲示された本年度の市予算を、グループで目指すまちづくりのテーマに添って組み直し、歳出のバランスをどう取るかを考えた。
 テーマは「若者に優しい未来」「観光客、移住者を増やしたい」「今住む人、これから住む人も住みやすい市」など多彩。大学誘致に向け教育費や土木費を増やしたり「パチンコ税」で財源を確保したりと、アイデアを出し合った。
 草野朝陽さん(16)は「実現しようとすると、別の項目でしわ寄せが生じる。多くの人の意見を反映する市長という仕事は大変」と話した。

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