タイトリスト『GT』投入初週に、最も初速が伸びたのは誰? 何マイル伸びた?

先週の練習日からツアー検証プロセスが開始された、タイトリスト『GT』シリーズ

PGAツアーの「メモリアル・トーナメント」からツアーシーディングされた、タイトリストの新作ウッド『GT』シリーズ。既報の通り13人が初日に投入したが、4日間を終えて選手たちの平均ボールスピードはどのくらい伸びたのか? 

大会前まで『TSR』や『TSi』シリーズを使用していた、今季の平均ボールスピードと、『GT』シリーズを使用した今大会の公式スタッツから比較してみた。まず、『GT3』ドライバーの投入で、最も初速を引き上げたのが、飛ばし屋のキャメロン・ヤングだった。
 
大会中の32回計測されたヤングの平均初速が「185.68mph(約83m/s)」で、前戦までの今季平均が「182.07mph(約81.39m/s)」だったため、『TSR3』➡『GT3』で「3.61mph(1.61m/s)」も初速アップした形。予選を通過し4日間合計20回以上ボールスピードを計測された他の選手も以下のように続いており、『GT』投入で減速したのはトム・ホージのみだった。
 
【今季平均ボールスピードと今大会の差】
キャメロン・ヤング(GT3)+3.61mph
マックス・ホーマ(GT3)+2.48mph
トム・キム(GT3)+2.48mph
J.T.ポストン(GT3)+2.46mph
デニー・マッカーシー(GT3)+2.22mph
ウィル・ザラトリス(GT2)+1.92mph
ビリー・ホーシェル(GT3)+1.53mph
アン・ビョンフン(GT4)+1.31mph
トム・ホージ(GT3)-0.26mph
 
米国アクシネット社もツアーレポートを報告し、下記のように選手たちのコメントやエピソードを紹介する。まずは、飛ばし屋のアン・ビョンフンについて。
 
「火曜日の朝、アン・ビョンフンはタイトリストのツアー担当者と新しいセットアップに慣れるため練習し、『GT4』ドライバーでわずか2スイングして『よし、うまくいったと思う』と宣言。木曜に『GT4 9.0』をバッグに入れて初日のティに立ったアンは、週末までにティショットをフィールドで1.873ストローク獲得し、ドライビングディスタンス(308.5yd)2位で終えました」(同社広報)
 
ウィル・ザラトリスも新しい『GT2 9.0』を加えた一人で、「すぐにボールスピードが1.5mph上がりました。これは約6~7ヤードのキャリーに相当するし、フィーリングも素晴らしい。これがボクが得た最大の成果です。初めて打ったこの幸福感、非常に安定感があり、フェースから非常に速く飛びました。ボクはいつもこの抑えられた音が大好きなんです」と、話したという。
 
ビリー・ホーシェルも「より安定感があるように感じる」と新しい『GT3 9.0』についてコメント。「ボールのどこが優れているかは分かっています。ミスした時でも、分散は依然としてタイトです。何も失っていません。スピードが増し、スピン率もより安定しています」と、絶賛。
 
残念ながら、最もボール初速を引き上げたキャメロン・ヤングのコメントは同社のレポートになかったが、まだシーディングされたばかり。今後、週を重ねるにつれ、「PGAツアー使用率No.1」の他の選手たちのテスト状況やコメントがアップデートされていくはずだ。

© 株式会社ALBA