スペインのマドリードで6月3日、ネタを披露していたコメディアンが、観客の男に殴られる騒動が起きた。
きっかけは、コメディアンが男の生後3カ月の息子に対し、「性的なジョーク」を飛ばしたことだった。
*一部始終をとらえた動画*
男は6月1日、生後3カ月の息子とのツーショット写真をSNSに投稿した。その後、コメディアンがポストのリプライ欄に性的なジョークを書き込み、男の息子を嘲笑した。
殴った男は極右思想のインフルエンサーで、同性愛者に対する差別的な投稿などを繰り返していた。
男はコメディアンに反論するため、舞台を観覧しにきたとみられている。
英デイリーメール紙の翻訳動画 では、男が舞台に乱入し、コメディアンを罵倒している様子が確認できる。
「なんて言ったか覚えてるか?こいつは私の息子に向けて、小児性愛的なコメントをした」
「息子に言ったことを、今ここでもう一度言ってみろ。私の目の前で、言ってみろよ。ほら?」
「(観客の)みなさんには申し訳ない。(私が彼を殴ったことを)みなさんには許してほしい」
「私はただ息子を守りたい。彼は性的なコメントをしたんですよ。生後3カ月の息子に」
「これが(あなたの発言の)結果だよ。私を訴えたければ、どうぞそうすればいい」
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騒動があった翌日、コメディアンはXを更新。男の息子に対する発言を謝罪を発表した。
「ジョークのつもりでしたが、最終的には不適切で、まったく配慮のない発言になってしまいました。不快に感じた方々にお詫び申し上げます」
英デイリーメール紙 によれば、警察が現場に出動したものの、コメディアンが男を告訴しなかったため、男は逮捕されていないという。
コメディアンは、LGBTQ支援の活動を行う左派の活動家で、皮肉的なジョークを飛ばす芸風で知られていた。
今回の発言も、Xで差別的な投稿を繰り返す男への皮肉だったと思われるが、ネットでは「行き過ぎた発言」などの意見があがっている。