セ・リーグ球団別週間MVP DeNAオースティンが復活、阪神・中野拓夢は1番で躍動

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オースティンは週間打率.375、wRAA4.7

先週のセ・リーグは広島が4勝2敗で首位奪回、阪神は3連敗で勝率5割に逆戻りしたものの西武に3連勝して2位に浮上した。逆に首位だった巨人はオリックスに3タテを喫して3位転落。最下位ヤクルトが5勝1敗で巻き返しており、首位から最下位まで5.5差と混戦に拍車がかかっている。

SPAIAでは6月4日から9日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグトップのwRAA4.7をマークしたのがDeNAのタイラー・オースティン。右太もも裏の肉離れで約1カ月離脱していたが、5月17日に一軍復帰してから調子は上向きだ。

先週の全6試合で安打を放ち、24打数9安打の打率.375をマーク。7日のソフトバンク戦で4号ソロ、8日にも5号3ランと2試合連続本塁打を放つなど遅れを取り戻す活躍を見せている。

中日・細川成也、ヤクルト・サンタナも好調

阪神は中野拓夢がwRAA4.0でチームトップだった。3安打を放った5日の楽天戦など4試合でマルチ安打を記録し、26打数9安打の打率.346。不動の4番・大山悠輔が二軍落ちしたため近本光司が代役4番を務めており、2番だった中野が最近は1番として躍動している。

2勝4敗と負け越した中日は細川成也がチームトップのwRAA3.9と気を吐いた。21打数9安打の打率.429をマーク。三振も9個と多いが、現状は4番として最も頼りになる存在だ。

好調のヤクルトはドミンゴ・サンタナが20打数7安打、2本塁打でwRAA3.3をマークした。7日の日本ハム戦では8号ソロを含む3安打、8日も9号3ランを放つなどポイントゲッターとして機能している。

巨人・立岡宗一郎、広島・野間峻祥も存在感

3位転落した巨人は立岡宗一郎がwRAA3.1でチームトップだった。セ・リーグタイの9者連続安打を記録した4日のロッテ戦では、立岡もそのイニングに2安打を放って名を連ねるなど、16打数7安打の打率.438をマーク。プロ16年目の34歳が存在感を放っている。

首位・広島は野間峻祥がチームトップのwRAA2.8だった。7日のロッテ戦では決勝三塁打を放って勝利に貢献するなど19打数5安打。主に秋山翔吾に続く2番として起用されており、欠かせない存在となっている。

交流戦もあと2カードを残すのみとなった。この6試合を勝ち越すか、負け越すかが後々響いてくるだろう。週間MVPに輝いた好調選手はキーマンの一人になりそうだ。



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